『君と越えて恋になる』(柚木ちひろ)が、第133話をもって連載を終了した。2021年5月の連載開始から約5年。2026年秋、公式X(旧Twitter)での発表を経て、物語は完結を迎えた。SNS上には惜しむ声とともに、5年間の連載を振り返る投稿が相次いでいる。
超常現象を軸に描かれる恋愛劇として多くの読者を魅了してきた本作は、累計180万部の発行部数を記録し、テレビアニメ化や英語版展開も実現。マンガMeeを代表するヒット作に成長した。
『君と越えて恋になる』5年の連載に幕、第133話で完結
『君と越えて恋になる』は、柚木ちひろ氏による超常現象×恋愛マンガ。略称「きみこえ」として親しまれ、集英社のマンガアプリ「マンガMee」で2021年5月に連載を開始した。同アプリはスマートフォンでのマンガ閲覧に特化したプラットフォームとして知られ、本作もデジタルファーストの環境下で生まれた作品だ。
非日常の要素をストーリーに織り込みながら、登場人物たちの恋と成長を丁寧に描く作風が支持を集めてきた。英語タイトル『With You, Our Love Will Make It Through』が示すように、困難を共に乗り越えていく恋の行方が、物語の軸となっている。
2025年秋にTVアニメ放送、クランチロールで世界配信
シリーズの認知度を大きく広げたのが、2025年秋に放送されたテレビアニメだ。アニメーション制作はMillepensee(ミルペンセー)が担当し、全12話で構成された。ライセンスはRemowが取得し、Crunchyroll(クランチロール)にて日本語字幕付き版と英語吹き替え版が世界配信されている。
アニメを通じて本作を知った海外の視聴者は少なくない。原作の連載は終了したものの、アニメ配信をきっかけに、今後も新たなファンが作品へと流れ込んでくることが期待される。
単行本は第13巻で完結し、累計発行部数は180万部に達した
単行本の刊行も最終段階に入っている。集英社が刊行する第12巻が2026年9月26日に発売され、続く第13巻が最終巻となることが発表された。シリーズ累計の発行部数は180万部に達している。
マンガアプリ発の連載作品がここまでの数字を積み上げたことは、デジタルマンガ市場の成長を裏付ける結果となった。紙とデジタルが併存する現在のマンガ界において、本作は新しいヒットの形を示したと言えるだろう。
北米ではYen Pressが英語版の刊行を進めている
海外市場への展開も着実に進んでいる。北米の出版社Yen Pressが2024年7月に英語版のライセンスを取得し、翻訳出版を開始。第4巻が2026年3月24日に発売され、続く第5巻は2027年1月26日に刊行予定だ。日本語版と英語版の刊行状況は以下の通りとなる。
| 版 | 巻数 | 発売日・状況 |
|---|---|---|
| 日本語版 | 第12巻 | 2026年9月26日発売 |
| 日本語版 | 第13巻 | 最終巻(発売日未定) |
| 英語版 | 第4巻 | 2026年3月24日発売 |
| 英語版 | 第5巻 | 2027年1月26日刊行予定 |
日本語版は全13巻での完結が決まっており、英語版の続刊ペースにも注目が集まる。最終第13巻の詳細は、マンガMeeの作品ページ(manga-mee.jp/detail/52036)や公式X(@kimikoe_news)で案内される見込みだ。
アプリ連載から始まり、紙の単行本、テレビアニメ、そして海外版へ——複数のメディアを横断しながら5年間にわたって愛されてきた『君と越えて恋になる』。その歩みは、デジタル時代におけるマンガの広がり方を体現するものだった。最終巻の発売を待ちながら、多くの読者が物語の余韻に浸ることになりそうだ。