エースコンバット8、津田健次郎のささやきがASMRと話題に

津田健次郎のささやきがASMRと話題の『エースコンバット8』。音響設計と物語が融合した新体験。

投稿者 central
エースコンバット8、津田
ハイライト
  • 『エースコンバット8』は津田健次郎のささやき声がASMRのように心地よいとSNSで話題になっている。
  • 本作の最大同時接続プレイヤー数は4万8743人で、前作の約3.5倍の好調なスタートを切った。
  • 開発陣はフォーカスミキシングという音響システムを半年以上かけて構築し、没入感を高めている。

『エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ』が10月2日に発売され、早くも“実質ASMR”との呼び声がSNSで広がっている。戦闘機を駆るフライトシューティングゲームでありながら、その音響設計と津田健次郎さんのささやき声が、ASMRコンテンツのような心地よさを生むと評されているのだ。バンダイナムコエンターテインメントが手がける本作は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中。なお、本稿はゲームのストーリーに触れている点に留意されたい。

盛り上がりは数字にも表れている。SteamDBによると、本作の最大同時接続プレイヤー数は4万8743人。前作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』が記録したピーク時1万3758人を約3.5倍上回る、シリーズ最大級の滑り出しだ。

「実質ASMR」と話題——エースコンバット8の音響設計

そもそもASMRとは、自律感覚経絡反応と呼ばれる、聴覚や視覚を通じて得られる心地よい感覚のこと。石鹸を削る音、炭酸の泡がはじける音、スライムの音などが代表例で、立体音響マイクで収録したささやき声も人気のジャンルだ。

「なぜ『エースコンバット8』はASMRと呼ばれるのか」。その理由は、臨場感のある立体音響と、津田健次郎さん演じるジャン・コープの低音のささやき声にある。特に、任務中に不意に語り掛けてくる様子や、特定の数字を繰り返す声が、ASMRコンテンツのような心地よさを生んでいる。

とくに大きいのは、本作のサウンド設計の徹底ぶりだ。戦闘機を発進させ、空を駆け、敵機と交戦する——その過程で聞こえてくる風切り音、エンジン音、爆発音が、驚くほど立体的に耳へ届く。単なる効果音の羅列ではなく、空間の中に音が“配置されている”感覚に近い。

その没入感を支えるのが、開発陣がインタビュー動画で明かしたフォーカスミキシングだ。プレイヤーの状況に応じて音楽・効果音・音声のバランスがリアルタイムに変化する仕組みで、とりわけ機体が高速ですれ違う「フライバイ」表現には、速度や方位、距離といった情報をリアルタイム演算するシステムを構築。専任エンジニアとともに半年以上かけて作り上げたというから、並々ならぬこだわりが感じられる。

こうした技術によって、ゲーム体験への没入感は格段に高まり、演出面・技術面の双方から“プレイヤーが英雄になっていく体験”が支えられている。

津田健次郎のささやきが生む「ツダケンASMR」

そして、ASMR評の中心にあるのが津田健次郎さんの存在だ。本作で津田さんが演じるのは、FCU海軍のパイロットで“シーヴの翼”と称された伝説のエース、ジャン・コープ。低音で落ち着いた声質が特徴の津田さんが、作中で不意につぶやき、主人公に語り掛けてくる様子は、まさにASMRコンテンツそのもの。SNSでは「ツダケンASMR」という呼び名まで生まれている。

とりわけ注目したいのは、コープが特定の数字を何度も気にかける点だ。その数字を低い声で繰り返すシーンは、カウントダウンボイスを彷彿とさせ、ASMR的な心地よさを一層引き立てている。

“偽物の翼”を背負った主人公と伝説のエース

コープのささやきがここまで響くのは、物語の構造も大きく関係している。本作の舞台は、シリーズ共通の架空世界「ストレンジリアル」の2029年。中央ユージア連合(FCU)はソトア共和国による電撃侵攻を受け、主要戦力を喪失。国土の大半を占領され、残存戦力は各地に散り散りになっていた。

主人公はその戦乱のなか、救難ボートで海を漂っていたところを旧式空母「エンデュランス」に救助される。そして、FCU首都シーヴの名を冠し、希望の象徴として語られる伝説のエース「シーヴの翼」の名を託される。しかし、その名声は真実ではなかった。主人公は新たな仲間とともに“偽物の翼”を背負い、奪われた土地を取り戻すべく再び空へ向かう。

コープは、その“シーヴの翼”の真実を知る存在だ。だからこそ、彼のささやきは任務中の演出である以上に、物語の核心に触れる声として機能している。英雄として期待される主人公と、真実を知る伝説のエース——その関係性が津田さんの低音ボイスと重なったとき、プレイヤーにとって特別な“聞き心地”が生まれているのだ。

音と物語が出会う、新しいフライト体験

“実質ASMR”という評価は、音響技術の進化と、津田健次郎さんという唯一無二の声が交差して生まれた、いわば偶然の産物と言える。開発陣が半年かけて作り込んだ音響システムは、プレイヤーを戦場の主人公にするための技術であり、その上に“シーヴの翼”の物語とコープのささやきが重なることで、従来のフライトシューティングにはなかった音の楽しみ方が広がっている。

機体を駆る爽快感に加えて、風を切る音、エンジンのうなり、そして津田さんの低音ボイス——本作はプレイするだけでなく、“聞く”ことでも楽しめる稀有な一本だ。『エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中である。

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