ハウステンボスは、長崎県佐世保市に位置する同社のテーマパークリゾート「ハウステンボス」内に、2027年を目途にジェットコースターを開業すると発表した。開業以来最大の投資額を投じる大型プロジェクトとして位置づけられており、園内のヨーロッパ風街並みを一望しながら疾走する絶景アトラクションとして開発が進められている。
ハウステンボスに初のジェットコースター、投資額は開業以来最大規模
今回のジェットコースターは、ハウステンボスが開業以来初めて導入する本格的なコースター型アトラクションとなる。投資額は明らかにされていないものの、同社がこれまで手がけてきたどのプロジェクトよりも大きな規模であると説明されている。美しい運河やオランダ風の建築物が広がる園内をコースが縦横に巡る設計で、乗車中はパーク全体の絶景を一望できるという。
この計画は、ハウステンボスが掲げる成長戦略の第4弾として位置づけられている。同パークでは近年、新エリアや大型アトラクションの投入を積極的に進めており、2025年には世界唯一の常設エリア「ミッフィー・ワンダースクエア」をオープン。さらなる集客力向上とリピーター獲得を狙っている。
エヴァンゲリオン・ザ・ライドが牽引する集客効果——前年同期比130%
直近の取り組みとして注目されるのが、2025年4月に開業した「エヴァンゲリオン・ザ・ライド -8K-」だ。これは人気アニメ『エヴァンゲリオン』シリーズとコラボレーションした8K映像体験型ライドアトラクションであり、開業から1カ月間の来場者数は前年同期比で130%を記録した。
この成功を受けて、ハウステンボスは大型アトラクションへの投資意欲をさらに強めていると見られる。今回のジェットコースターも、単なるスリル体験だけでなく、映像技術やテーマ性を融合させる可能性があり、今後の詳細な仕様発表が注目される。
成長戦略の第4弾——ミッフィー、エヴァに続く新たな柱
ハウステンボスは「ファミリー向け」「アニメ・ポップカルチャー向け」「大型スリル体験」の三本柱で集客を図ってきた。ミッフィー・ワンダースクエアは幼児連れの家族層に、エヴァンゲリオン・ザ・ライドはアニメファンや若年層にそれぞれ訴求。今回のジェットコースターは、これらとは異なる「絶景×スリル」という新たな価値軸を打ち出すことになる。
同社は開業以来、花や光のイルミネーションイベントなどで季節ごとの集客を図ってきたが、通年型の強力なアトラクションが不足していたという課題があった。今回のジェットコースターは、その空白を埋める役割を担うと期待されている。
2027年開業に向けた今後のスケジュールと展望
現在、ジェットコースターの具体的な名称やコース全長、最高速度、搭載予定の技術などは明らかにされていない。今後の正式発表で、投資額や設計概要、テーマ性などが順次公開される見通しだ。建設工事は早ければ2026年にも着工される可能性が高い。
西日本最大級のテーマパークとして、さらなる進化を遂げようとするハウステンボス。開業から30年以上を経て、初のジェットコースターという大型投資に踏み切った背景には、国内テーマパーク市場における競争激化と、インバウンド需要への対応という明確な戦略がある。2027年の開業に向けて、今後の続報に注目が集まる。