CEATEC開幕、AIや最新デジタル技術が千葉に集結 821社参加

日本最大級のエレクトロニクス展示会CEATEC 2025が開幕。821社がAIやデジタル技術で社会課題解決を目指す。

投稿者 central
ハイライト
  • CEATEC 2025には国内外から821の企業・団体が参加し、最新デジタル技術を披露している。
  • 三菱電機は異常音や人の声を識別するAI技術を出展し、製造現場での活用を想定している。
  • 同じ幕張メッセではJapan Mobility Show bizweek 2026が同時開催され、自動車とテクノロジー産業の連携が進む。

社会課題の解決と産業の未来を切り開くAI技術が、千葉・幕張メッセに集結しました。日本最大級のエレクトロニクス総合展示会「CEATEC 2025」が2025年10月14日(火)に開幕し、国内外から821の企業・団体が最新のデジタル技術やソリューションを披露しています。会期は4日間で、来場者は11万人を超える見通しです。

開幕式であいさつした主催団体・電子情報技術産業協会(JEITA)の新野隆会長は、「社会課題が複雑化する中で、新しい技術を生み出すだけでなく、産業や社会、人々の暮らしの未来をより良く変えていくことが重要だ」と強調しました。単なる技術展示ではなく、社会実装まで見据えた視点が前面に出た開幕式となりました。

CEATECとは? 日本最大級のエレクトロニクス総合展示会

CEATECとは、日本最大級のエレクトロニクス総合展示会です。AIやデジタル技術を中心に、企業・大学・スタートアップが社会課題の解決につながる技術を一堂に発表する場で、毎年秋に幕張メッセで開催されています。

名称は「Combined Exhibition of Advanced Technologies」の頭文字に由来します。かつては家電や半導体などのハードウエア展示が中心でしたが、現在はAIやデジタルサービス、サイバーセキュリティ、モビリティといった応用領域に軸足が移っています。電子機器や電子部品、情報通信関連の企業で構成される電子情報技術産業協会(JEITA)が主催し、日本の電機・IT産業の現在地を示す場としても知られています。

AIが変える現場──三菱電機・日立・NECの出展を読み解く

会場で特に存在感を示しているのがAI関連技術です。生成AIの登場以降、企業のデジタル投資はAI活用へとシフトしており、今回の展示会にもその流れが色濃く反映されています。各社が「技術そのもの」の性能競争ではなく、実際の現場課題を解決する応用力で差別化を図っているのが特徴です。

企業 出展内容 想定される活用領域
三菱電機 異常音・人の声を識別するAI技術 製造現場
日立製作所 AIによる社会インフラ運用の効率化 鉄道・電力
NEC サイバー攻撃から組織を守るサービス 企業・組織

三菱電機は、騒音の激しい製造環境でも異常音や人の声を正確に識別できるAI技術を実演しています。工場には機械の稼働音や作業音など多種多様な音が混在するため、AIによる音の識別は難易度が高い分野とされています。設備トラブルの予兆を捉えたり、作業員の音声指示を確実に拾い上げたりすることで、生産性と安全性の両面を高める提案です。

日立製作所は、鉄道や電力システムなどの社会インフラ運用をAIで効率化する取り組みを紹介しています。設備の状態をデータで継続的に把握し、運用の最適化と安定稼働を両立するソリューションです。維持管理の省力化が課題となるインフラ分野では、AIによる運用支援への期待が高まっています。

NECは、組織をサイバー攻撃から守るセキュリティサービスを展示しています。サイバー攻撃の手法は年々巧妙化しており、企業や官公庁にとって防御の高度化が重要な課題となっています。デジタル化が進むほどセキュリティ対策の重要性が増すという観点から、注目を集める出展の一つです。

スタートアップ過去最多の246社、海外からは31カ国・地域

今回のCEATECには、246のスタートアップ企業と大学が出展し、過去最多を記録しました。海外からは31の国・地域、194の企業・団体が参加しています。

かつては大手電機メーカーが主役だった展示会の風景は、大きく変わりつつあります。AIやデジタル分野で存在感を増すスタートアップにとって、CEATECは自社技術を広くアピールし、大手企業との協業や資金調達につなげる貴重な機会です。大学の参加が増えていることも、基礎研究と産業実装の橋渡しを後押しする好材料です。

海外勢の多さも近年の特徴です。国際的なビジネスマッチングの場としての機能が高まることで、日本発の技術が世界へ発信されると同時に、海外の先進技術が国内に入ってくる循環も生まれています。スタートアップ中心の出展構成は、この展示会が「見せる場」から「共創の場」へと役割を変えていることの表れといえます。

「Japan Mobility Show bizweek 2026」が同時開催

同じ幕張メッセでは、日本自動車工業会(JAMA)主催の「Japan Mobility Show bizweek 2026」も同時に開幕しました。自動車メーカーをはじめ、200を超える企業・団体が参加し、ビジネス討議や協業の機会を提供しています。

「bizweek」は、ビジネス討議や協業の創出に特化したイベントとして位置づけられています。二つの大型展示会が同じ会場で開かれることで、電機・ITとモビリティの境界を越えた議論が生まれやすくなっています。自動運転やソフトウエア定義型車両(SDV)など、クルマのデジタル化が加速する中、自動車産業とテクノロジー産業の連携は今後さらに重要性を増すとみられています。

技術の単なる陳列から、社会課題の解決へと役割を広げてきたCEATEC。AIが産業の現場や社会インフラに浸透し、人々の暮らしを支える段階に入ったことが、今回の展示を通じて示されています。会期中にどのような協業や発表が生まれるのか。技術と社会の接点を探る4日間に注目が集まります。

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