ロシアのBTC採掘シェア18%に上昇、リップルはOKXに出資

ロシアのビットコイン採掘シェアが18.1%に拡大、米国は減少。リップルがOKXへ出資し、暗号資産市場の勢力図が変わりつつある。

投稿者 central
ハイライト
  • ロシアのビットコインハッシュレートが170EH/sに達し、世界シェア18.1%を記録した。
  • 米国はハッシュレートが減少に転じ、エネルギーコストと規制が要因とみられる。
  • リップルは評価額250億ドルでOKXへ戦略的出資を発表、RLUSD流通拡大を狙う。

暗号資産(仮想通貨)市場の時価総額が471兆円に達し、ビットコイン(BTC)のドミナンス(市場占有率)が約59.6%を占めるなか、マイニング(採掘)をめぐる勢力図に大きな変化が生じている。ロシアのビットコインハッシュレートが170EH/sに増加し、世界シェアは18.1%に拡大。米国は約345EH/sから約335EH/sへと減少に転じた。一方、リップル(Ripple)は大手暗号資産取引所OKXへの戦略的出資を発表し、ステーブルコイン「RLUSD」の流通拡大に向けた布石とみられる。10月7日時点の主要銘柄の価格は、ビットコインが約1,330万円、イーサリアム(ETH)が約41.3万円、ソラナ(SOL)が約1.87万円で推移している。

ロシアのビットコイン採掘シェアが18.1%に急拡大

ルクソール・テクノロジーズのマイニングデータ基盤「ハッシュレート・インデックス」が2026年10月5日に更新した国別ハッシュレート推計によると、ロシアの採掘能力は162EH/sから170EH/sへと増加し、世界シェアは18.1%に達した。これに対し、米国は約345EH/sから約335EH/sへと減少している。

ハッシュレートとは、ビットコインのマイニングに投じられる計算能力の総量を示す指標である。この数値が増えるほど当該国の採掘活動が活発であることを意味し、ロシアの上昇傾向は、同国がエネルギーコストの安さを背景にマイニング産業への投資を積極的に進めていることを示唆している。

米国シェア低下の要因とエネルギー地政学

米国のハッシュレート減少については、エネルギー価格の変動や規制環境の不透明さが要因として指摘される。特に環境規制の強化や電力コストの上昇が、大規模マイニング事業者の撤退や海外移転を促している可能性がある。

一方ロシアは、安価な天然ガスや石炭を活用した発電が可能であり、寒冷な気候が採掘設備の冷却コストを抑えるという構造的な優位性を持つ。このため、世界的なマイニング拠点のシフトは今後も継続するとの見方が強い。

リップルがOKXへ戦略的出資——評価額250億ドル

OKXのスター・シューCEOは2026年10月6日、サークル(Circle)、リップル(Ripple)、キューブ・リサーチ・アンド・テクノロジーズ(QRT)、スタンダードチャータード銀行傘下のSCベンチャーズからの戦略的出資を受けたと発表した。出資前の評価額は250億ドルに上る。調達額は非公開とされている。

この出資ラウンドには、ステーブルコイン「USDC」を発行するサークルや、エンタープライズ向けブロックチェーン決済を手がけるリップルが名を連ねており、単なる資金調達以上の戦略的意義があるとみられる。

RLUSDの流通拡大に向けた戦略的布石

リップルにとって、OKXへの出資は自社が発行するステーブルコイン「RLUSD」の流動性を高める狙いがあると推測される。OKXは世界有数の取引量を誇る暗号資産取引所であり、RLUSDの上場や取引ペアの拡大につながる可能性がある。

リップルは決済ネットワーク「RippleNet」を中心に銀行間送金の分野で実績を積んできたが、ステーブルコイン市場ではサークルのUSDCやテザーのUSDTに後れを取っている。OKXとの資本関係を強化することで、RLUSDの流通基盤を一気に拡大する戦略とみられる。

トルネードキャッシュ裁判、検察が反論書面を提出

米ニューヨーク州南部地区の連邦検察は2026年10月5日、暗号資産ミキサー「トルネードキャッシュ(Tornado Cash)」の共同創設者ロマン・ストーム氏の裁判をめぐり、裁判地の妥当性を主張する書面を提出した。キャサリン・ポーク・フェイラ判事に対し、マネーロンダリング共謀と無許可送金共謀の2つの訴因について、ストーム氏側の異議を退けるよう求めている。

トルネードキャッシュは、イーサリアム上で動作するプライバシーツールであり、ユーザーの取引履歴を匿名化する仕組みを提供していた。問題の核心は、こうしたツールのコードを書いたことがマネーロンダリングの共謀に当たるかどうかという点にある。

コードの記述と刑事責任の境界線

本裁判は、ソフトウェア開発者の刑事責任の範囲を問う重要な事例として、暗号資産業界のみならず、テクノロジーコミュニティ全体からも注目されている。ストーム氏の弁護側は、コードの記述それ自体は表現の自由の保護範囲内であり、第三者の不正利用について開発者が責任を負うべきではないと主張している。

これに対し検察は、ストーム氏が制裁対象者を含む不正な送金を意図的に支援したと主張。裁判の行方は、今後の暗号資産関連ツールの開発やプライバシー技術の法的位置づけに直接的な影響を及ぼす可能性がある。

今回の3つのニュースに共通するのは、暗号資産を取り巻く環境が、技術の進展と規制の強化という二つの力の間で急速に変化しているという点である。マイニングの地政学的シフト、取引所への戦略的資本参加、そしてプライバシーツールをめぐる法的闘争——それぞれの動きが示す方向性を、投資家も事業者も見極める必要がある。

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