ローマ教皇レオ(71)は、健康診断で肺に小さな結節が見つかり、摘出手術を受けることを明らかにした。2025年5月の就任後、教皇の健康が公に問題となったのは初めてのことだ。
教皇は日曜日、バチカンのサン・ピエトロ広場で行われた恒例の日曜祈禱でこの事実を公表。「最近の医学的検査で、肺に限局性の結節が見つかりました。非常に初期の段階で発見され、よく限局されています」と説明した。
そのうえで「医師は介入が望ましいと判断しました。その助言に従い、摘出手術を受けることを決めました。手術はすでに数日後に予定されています」と述べた。
肺結節とは何か――多くは良性、がんと診断されるのは5%未満
肺結節とは、肺にできる小さな限局性の病変で、多くは良性とされています。米国胸部学会のデータでは、肺結節全体のうちがんと診断されるのは5%未満で、リスクは年齢や結節のサイズ、その他の要因によって変動します。
レオ教皇のケースでは、早期発見に加え、結節が限局している点が重要な要素です。それでも摘出という方針が選ばれたのは、組織を病理検査に回すことで良性・悪性を確定的に判断できるためであり、診断を兼ねた標準的な治療アプローチと考えられます。
回復は約1週間――11月の南米歴訪に影響はあるか
術後の回復には約1週間かかる見込みです。詳細な病状は現時点では明らかにされていませんが、教皇は11月6日から17日まで、ウルグアイ、アルゼンチン、ペルーを歴訪する11日間の外遊を控えています。
教皇は日曜日の演説の冒頭で、この南米歴訪に触れ、「私が行う使徒的訪問のため」の祈りを送ってくれたカトリック信者に感謝を述べていました。手術を早期に決断した背景には、回復期間を考慮したうえで外遊日程との両立を図る意図があったとみられます。
前教皇フランシスコとの対比で見る、レオ教皇の健康状態
レオ教皇は2025年5月のコンクラーヴェで教皇に選出されました。教会の最高指導者としては比較的若く、テニスなどのスポーツを楽しむことでも知られ、これまでに深刻な健康問題は報告されていませんでした。
一方、前任のフランシスコ教皇は88歳で死去し、最晩年は体の衰えが進んで車椅子の使用を余儀なくされる場面が増えていました。前任者の死去から間もない時期に、比較的若い教皇の健康不安が浮上したことで、今後の在位期間や公務の継続体制に関心が集まっています。
小さな肺結節の摘出手術は、胸腔鏡を用いた低侵襲な手法で行われることが多く、回復も比較的早いとされています。バチカンが示した「約1週間での回復」という見通しも、手術が計画的に進められていることの表れです。もっとも、摘出後の病理検査の結果次第では追加の治療が必要となる可能性もあり、今後の正式発表が注視されます。日本を含む世界各地のカトリック信者にとって、教皇の無事な回復が当面の大きな関心事となりそうです。