Times Car Rental、660万件の個人情報漏洩を確認

タイムズカーレンタルで約660万件の個人情報が流出。免許証画像も含まれ、なりすまし被害のリスクが高まっている。

投稿者 central
Times Car Re
ハイライト
  • 流出した情報には運転免許証や学生証の画像約160万件が含まれている。
  • 書類画像はパスワードと異なり変更できず、悪用されると本人確認が突破される恐れがある。
  • 2025年の不正アクセス事案は7,190件超で、2021年の4倍以上に増加している。

タイムズカーレンタルaを運営するタイムズモビリティは、個人情報約660万件が外部流出したことを確認した。中でも、本人確認に利用した運転免許証や学生証などの書類画像が約160万件含まれている点は極めて異例であり、専門家からは「顔写真付きの書類データは、なりすまし被害に直結する」との指摘が出ている。

不正アクセスが検知されたのは先週金曜日の朝。同社は翌朝までにアクセス経路を遮断し、現在は外部の専門機関によるフォレンジック調査で原因と被害範囲の特定を進めている。親会社のパーク24は「個人情報保護委員会への報告と警察への届け出を完了した」と説明している。

今回の事案で注目すべきは、流出した情報の質の高さにある。個人情報の漏洩事案は後を絶たないが、氏名や住所の流出とは深刻さが異なる。

流出した個人情報の内訳:氏名・住所・書類画像の約160万件

流出したのは、タイムズカーとタイムズビジネスサービスで現在・過去に登録していた会員、計約660万アカウント分の情報だ。氏名、住所、電話番号、メールアドレスに加え、本人確認書類の画像が含まれている。

アクセスされた書類画像は約160万件。自宅住所を確認するための公共料金の請求書、学生プラン登録時の学生証、運転免許証の画像などだ。特に運転免許証には顔写真が含まれており、個人の特定だけでなく、さまざまな悪用が可能な状態にある。クレジットカード情報の流出は確認されていない。

なぜ書類画像の流出が重大なのか

書類画像の流出が重く見られる理由は明確だ。パスワードのように変更することができず、一度悪用されれば本人確認の仕組みそのものが突破される恐れがあるからだ。

データセキュリティの専門家は「書類画像そのものが流出するケースは異例」と指摘する。具体的には、免許証の画像を使った本人確認のすり抜けによる不正利用や、他のオンラインサービスへの不正登録、金銭をだまし取る詐欺に発展する危険性が考えられる。被害が長期に及ぶ可能性もあり、対応には時間がかかる見込みだ。

信用情報機関でも問い合わせが殺到、確認手続きに遅延

今回の事案は、ローンやクレジットの審査を担う信用情報機関にも影響を広げている。個人信用情報機関の信用情報センター(CIC)は、問い合わせの急増により、本人確認や開示請求の手続きを直ちには行えない状態が続いていると発表した。日本信用情報参照センターでも、スマートフォンアプリで処理エラーが発生するなど、システムに遅延が生じている。

これは、自分の情報が悪用されていないか確認したいという利用者が一斉に問い合わせを行ったためだ。両機関とも順次対応を進めるとしているが、当面は時間がかかる見込みである。

フィッシング詐欺に警戒を:パスワードを尋ねることはない

タイムズモビリティは、情報がアクセスされた利用者への個別連絡を順次開始している。一方で、同社をかたる不審なメールや電話、SMSには十分な注意が必要だ。

同社は「パスワードやクレジットカード情報をメールや電話で尋ねることは絶対にない」としており、不審な連絡を受けた場合は、記載されたURLをクリックせず、公式サイトや公式アプリから確認するよう求めている。

続発する大規模漏洩、2025年の不正アクセスは4倍超

国内では、個人情報を狙った不正アクセスが急速に増加している。警察庁が2025年に確認した不正アクセス事案は7,190件を超え、2021年の4倍以上に上る。企業のセキュリティ対策が追いついていない実態が浮き彫りになっている。

直近でも、2026年9月には政府機関のネットワークが攻撃され、数十万人規模の職員情報が流出。同年7月には冷凍食品物流大手のニチレイがランサムウェア攻撃を受け、全国の飲食店や学校給食に影響が出るなど、企業・行政を問わず被害が相次いでいる。

こうした中で、企業に求められるのは事後の対応だけではない。本人確認書類のような機微なデータを扱う事業者には、暗号化やアクセス制御の徹底、定期的なセキュリティ監査など、予防策とリスク管理体制の見直しが不可欠だ。今回の事案は、日本の企業全体で情報管理のあり方を再考する契機となる。利用者側も、自身の情報がどのように扱われているのかを意識し、不審な連絡には決して応じないという姿勢が重要になる。

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