高市早苗首相の内閣支持率が発足以降で初めて50%を下回り、過去最低を記録したことが、共同通信の最新世論調査で明らかになった。10月17日から18日にかけて実施された調査によると、支持率は49.1%と、前回調査から大きく下落。政権発足以来、維持してきた50%台のラインを割り込む結果となり、その要因として、農林水産大臣の辞任劇における対応の遅れが大きく影響しているとみられる。
支持率49.1%、発足以来の節目を突破
今回の調査結果は、高市政権にとって極めて厳しい数字である。昨年10月の政権発足以降、支持率は安定した推移を見せていたが、今回の下落幅は無視できない。不支持率は前回調査から上昇しており、政権運営の正念場を迎えたと言える。調査は全国の有権者を対象に電話方式で実施され、回答率は例年通りである。
辞任騒動が支持率急落の引き金に
支持率下落の直接的な引き金となったのが、農林水産大臣を務めていた箭内一氏の辞任である。箭内氏は、自身を支持しない自治体への道路予算削減を示唆したとされる不適切発言が批判を浴び、10月16日に辞任に追い込まれた。しかし、問題の発覚から辞任までの期間が長引いたことに対し、首相の対応の遅さが有権者の強い不満を買った形だ。
国民の8割超が辞任「当然」、対応の遅れに厳しい視線
調査では、箭内氏の辞任について「当然だ」と答えた割合が実に81.5%に達した。これは、発言の内容が公職にある者として許容しがたいとの国民的な判断を示している。さらに、高市首相が辞任を決断するまでのタイミングについては、「遅すぎた」と回答した人が57.7%に上った。この数字は、首相の危機管理能力に対する厳しい評価が如実に表れた結果と言える。
再任からわずか1カ月、政権運営に影
箭内氏は、先月実施された内閣改造で農林水産大臣に再任されたばかりだった。当時の改造は、内閣の顔ぶれを一新し、政権の安定感をアピールする狙いがあった。しかし、再任からわずか1カ月余りで辞任という事態は、首相の人事判断の適切さにも疑問を投げかけている。首相は国会で箭内氏を厳しく叱責していたものの、結果的には火消しに失敗し、政権の求心力低下に直結した。
高市首相の今後の課題
今回の支持率急落は、単なる一過性のものではない可能性がある。経済政策や外交など、本来注力すべき課題が山積する中で、閣僚の不祥事という内政上の問題で政権の足並みが乱れたことは、今後の国会運営や政策推進に影響を及ぼすことは避けられない。支持率の回復には、迅速かつ誠実な説明責任を果たすと同時に、具体的な政策成果を示していくことが求められる。今後の世論調査の動向が、高市政権の命運を左右する重要な指標となるだろう。