マイクロソフトのXbox部門で現在進行中とされる大規模な事業再編計画、「Xboxリセット」の影響がさらに広がっている。新たに、ゾンビサバイバルシリーズ『State of Decay』の開発元として知られるUndead Labsも売却または閉鎖の対象に含まれていることが、海外メディアGamesBeatの関係者証言により明らかになった。これにより、閉鎖の可能性があるスタジオは従来報じられていた3スタジオから計4スタジオに拡大。最大435人以上の雇用が失われる可能性があるという。
「Xboxリセット」と4スタジオ閉鎖危機の全貌
今回の一連の動きは、2026年6月10日に新任CEOのAsha Sharma氏とチーフコンテンツオフィサーのMatt Booty氏が社内向けに発表した「Xboxリセット」と呼ばれる事業計画の見直しに端を発する。この計画は、長年ゲーム部門のトップを務めたPhil Spencer氏が今年2月に退任した後の新体制下で打ち出されたもので、低迷する収益性の改善を目指している。
すでに複数の海外メディアが、Ninja Theory(『センチュリー:エイジ オブ アッシュ』)、Compulsion Games(『We Happy Few』)、Double Fine(『サイコノーツ2』)の3スタジオが売却先を探されており、買い手がつかなければ閉鎖される方針であると報じていた。
そして今回、GamesBeatが新たな関係者証言として報じたのが、Undead Labsもこのリストに加わっているという事実である。同スタジオは現在、シリーズ最新作『State of Decay 3』を開発中であり、延期を経て2027年にリリース予定と公式発表されていた。GamesBeatの報道によれば、Undead Labsについても買い手が見つからなければ、他の3スタジオと同様にまもなく閉鎖される見通しだという。

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なぜマイクロソフトはXboxスタジオの閉鎖に踏み切るのか
この大規模なリストラ策の背景には、Xbox部門の深刻な収益性の悪化がある。「Xboxリセット」の発表文では、部門の利益率が近年低迷していることが認められている。具体的には、Activision Blizzardの買収費用を除いても、過去5年間で200億ドル(約3兆2000億円)以上を投資してきたにもかかわらず、年間売上高は約5億ドル(約800億円)減少。マイクロソフトが独自に採用する収益性指標「accountability margin」は、わずか3%にまで落ち込んでいるという。
一方で、Bloombergの報道によれば、マイクロソフトはXbox部門に対してaccountability marginの目標値を30%に設定している。現状の3%という数値は目標から大きく乖離しており、この差を埋めるための抜本的な改革として、スタジオの整理や人員削減が避けられない状況にあると推測される。背景には、メモリやストレージなどのハードウェア部品の価格高騰もあり、ハードウェア販売での利益確保が難しくなっていることも大きな要因だ。
Activision BlizzardやBethesdaにも影響が及ぶ可能性
リストラの影響は、今回閉鎖が取り沙汰されている4スタジオにとどまらない。GamesBeatの関係者によると、Activision BlizzardやBethesdaといった、より大規模なマイクロソフト傘下のスタジオでも、一定数のレイオフ(一時解雇)が実施される見込みだという。Xbox部門全体としては過去最大の人員削減になるとされており、業界全体に衝撃を与えている。
また、Bloombergの記者Jason Schreier氏の報告によれば、マイクロソフトは社内の人員削減に加えて、外部の取引先との契約見直しにも着手しているという。その影響はすでに顕在化しており、Xboxの広報業務を請け負う広告代理店Assemblyでも人員削減が行われたことが報じられている。
「State of Decay 3」の運命と今後の展望
今回の報道で最も注目されるのは、『State of Decay 3』の開発が頓挫するリスクである。Undead Labsが閉鎖されれば、同作の開発は中断を余儀なくされる可能性が高い。2027年リリースと発表されていた本作の今後の動向は、Xboxファンにとって極めて気がかりな材料と言えるだろう。
現時点では、Xbox部門からスタジオ閉鎖や人員削減について公式の発表は行われていない。複数の海外メディアが関係者の証言として報じている段階であり、情報の取り扱いには注意が必要だ。ただし、報道ではマイクロソフトの四半期決算発表後となる7月初旬に、具体的な措置が公表される見込みとされている。正式な発表を待ちつつ、今後のXbox事業の行方を注視していく必要がある。