Spotify、AIに質問できる新機能をベータ公開

SpotifyがAIとの双方向対話を可能にする新機能「Talk to Spotify」のベータ版を米国などで提供開始。

投稿者 central
Spotifyの新機能「Talk to Spotify」は、AIに質問できるベータ版として提供開始された。
ハイライト
  • Spotifyは、AIに質問できる新機能「Talk to Spotify」のベータ版を2026年7月14日から提供開始した。
  • 本機能は米国、アイルランド、スウェーデンの18歳以上のPremiumユーザーが利用可能。
  • SpotifyはAI DJやAIプレイリストに続く、最新のAI連携施策として本機能を位置づけている。

Spotifyは、音楽ストリーミングアプリ内で、視聴中のコンテンツについてAIに質問できる新機能のベータ版提供を開始した。テキストまたは音声で「Bad Bunnyを何回聴いた?」といった問いかけが可能になり、音楽やポッドキャスト、オーディオブックを軸にした双方向の会話が実現する。同社は本機能を「AI DJ」やAIプレイリストに続く、最新のAI連携施策として位置づけている。

「Talk to Spotify」で実現する、AIとの双方向対話

Spotifyが公開したプレビュー動画には、アプリの中央に「Talk to Spotify」(Spotifyに話しかける)と表示されたテキストボックスが確認できる。ユーザーはここから、テキスト入力または音声で質問を送信。例えば「Bad Bunnyを何回聴いた?」「この曲のバックグラウンドを教えて」といった質問に対して、AIが回答を生成する仕組みだ。

米CNETが実際にこの機能を試したところ、初回アクセス時に「AIと会話しようとしています。AIは誤ることがあります。機密情報は共有しないでください」という警告メッセージが表示された。これは、AIが生成する情報の正確性に対する免責と、プライバシー保護を促す意図があるとみられる。

ベータ版の提供対象と利用条件

本機能は、2026年7月14日からベータ版として提供が開始されている。対象となるのは、米国、アイルランド、スウェーデンにおける18歳以上の「Premium」ユーザーで、iOSおよびAndroidの両プラットフォームで利用可能だ。現時点では日本を含むその他の地域への展開は発表されていないが、今後の拡大が期待される。

Spotifyが進めるAI戦略の全体像

音楽ストリーミングサービスは、パーソナライズされたコンテンツ提示にアルゴリズムを活用してきたが、Spotifyは近年、AI機能への投資を加速させている。これまでに、ユーザーの聴取傾向に合わせて楽曲を選び、コメント付きで再生する「AI DJ」や、プロンプトからプレイリストを自動作成する「AIプレイリスト」機能を導入。さらに、ディープフェイクや誤解を招くコンテンツを排除する「AIスパムフィルター」も実装している。

一方、競合であるApple Musicも、独自のAI機能「Playlist Playground」を提供しており、ストリーミング業界におけるAI活用競争は激化している。Spotifyの今回の新機能は、単なるレコメンデーションを超え、ユーザーが能動的に情報を引き出せる「対話型」の体験を提供する点で、一歩先行する試みといえる。

新機能がもたらすユーザー体験の変化

この新機能により、ユーザーはこれまで以上に直感的にサービスを操作できるようになる。例えば、「週末に聴くのにぴったりなポッドキャストを探して」といった漠然としたリクエストにも、AIが応答する。また、再生中の楽曲について「このアーティストの最新アルバムはいつリリースされた?」といった質問をすれば、即座に情報を得られる。ポッドキャストやオーディオブックの内容に関する質問にも対応する見通しで、Spotifyが単なる再生プラットフォームから、知識や発見のためのインターフェースへと進化する可能性を示している。

今後の展望と注意点

Spotifyは、米CNETの問い合わせに対して本機能に関する詳細なコメントを差し控えている。現時点ではベータ版であり、機能の精度や応答範囲は改善途上にあるとみられる。AIが誤った情報を提供するリスクについても、Spotify自身が警告を表示している通り、ユーザーは結果を鵜呑みにせず、必要に応じて他の情報源と照合することが推奨される。

とはいえ、この「Talk to Spotify」機能は、音楽ストリーミングの枠を超えた新しいエンターテインメント体験の創出につながる可能性を秘めている。今後のアップデートや他地域への展開、さらには有料プラン「Premium」の付加価値としての位置づけにも注目が集まる。

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