エミー賞、The Pittがドラマ部門2連覇、Widow’s Bayがコメディ賞獲得

第78回プライムタイム・エミー賞でThe Pittが連覇、Widow's Bayが初受賞。村井浩監督がアジア系初の監督賞。

投稿者 central
ハイライト
  • 救急救命ドラマ「The Pitt」が2年連続でドラマ部門作品賞を受賞した。
  • ホラーコメディ「Widow's Bay」がコメディ部門作品賞と監督賞を獲得した。
  • ジーン・スマートが「Hacks」で5度目のエミー賞、全シーズン受賞の快挙を達成した。

第78回プライムタイム・エミー賞の授賞式が現地時間9月14日、米ロサンゼルスで開催された。救急救命ドラマ「The Pitt」がドラマ部門の作品賞を2年連続で獲得。コメディ部門は、呪われたニューイングランドの町を舞台にしたホラーコメディ「Widow’s Bay」が、前回受賞作「Hacks」の最終シーズンを退けて初受賞を果たした。

第78回エミー賞、主な受賞結果

第78回エミー賞は、ドラマ部門作品賞を「The Pitt」が2年連続で受賞し、コメディ部門作品賞は「Widow’s Bay」が獲得。ジーン・スマートとマシュー・リースが史上初の快挙を達成した。主な受賞結果は以下の通り。

  • ドラマ部門作品賞:「The Pitt」(2年連続)
  • コメディ部門作品賞:「Widow’s Bay」
  • ドラマ部門主演男優賞:ノア・ワイル(「The Pitt」・2年連続)
  • ドラマ部門主演女優賞:リード・シーホーン(「Pluribus」)
  • コメディ部門主演男優賞:マシュー・リース(「Widow’s Bay」)
  • コメディ部門主演女優賞:ジーン・スマート(「Hacks」)
  • コメディ部門助演男優賞:スティーブン・ルート(「Widow’s Bay」)
  • リミテッドシリーズ部門主演男優賞:マシュー・リース(「The Beast in Me」)
  • コメディシリーズ部門監督賞:村井浩(「Widow’s Bay」)

「Widow’s Bay」快進撃、村井浩監督にアジア系初の監督賞

新シリーズ「Widow’s Bay」は、呪われたニューイングランドの町を舞台に、恐怖とユーモアを独自のトーンで描き出すホラーコメディ。批評家からの高い評価に支えられ、コメディ部門の作品賞に加えて監督賞も射止めた。

監督賞を受賞した村井浩(ヒロ・ムライ)氏は、米国を拠点に活動する日系人監督。コメディシリーズ部門の監督賞をアジア系監督が受賞するのは史上初の快挙となる。

ジーン・スマート、全シーズン受賞の史上初快挙

「Hacks」で伝説のスタンダップコメディアン、デボラ・ヴァンスを演じるジーン・スマートは、自身5度目となるエミー賞を獲得。コメディ部門の主演女優賞を、番組の全シーズンで受賞した初めての俳優となった。

これまでの記録は「Veep」で7シーズンのうち6回受賞したジュリア・ルイス=ドレイファスが保持しており、スマートがその記録を更新する形となった。「なんて素晴らしい旅だったのでしょう!」とステージで喜びを語り、番組のクリエイターへの感謝の言葉を述べた。

マシュー・リース、同一授賞式で主演男優賞2部門獲得は史上初

マシュー・リースは、Apple TV+のホラーコメディ「Widow’s Bay」でコメディ部門の主演男優賞、Netflixのサイコロジカルスリラー「The Beast in Me」でリミテッドシリーズ部門の主演男優賞を獲得。同一の授賞式で主演男優賞を2部門受賞した史上初の人物となった。

「The Pitt」2連覇、ノア・ワイルも2年連続受賞に「圧倒されている」

ピッツバーグの外傷センターを舞台に、医師たちの過酷な日常を描く「The Pitt」。ドラマ部門の作品賞を2年連続で受賞した同作で、Dr.ロビーことロビナヴィッチ医師を演じるノア・ワイルも、2年連続となるエミー賞獲得を果たした。

「圧倒されている」と心境を語ったワイル。「ハリウッドっ子」と自らを表現し、「ここは僕がずっと入りたかった唯一のクラブだ。受け入れてくれてありがとう」とスピーチで述べている。

助演男優賞はスティーブン・ルート、主演女優賞はリード・シーホーンが初受賞

「Widow’s Bay」のスティーブン・ルートは、コメディ部門の助演男優賞を獲得。「Shrinking」のハリソン・フォードを抑えての戴冠となった。

ドラマ部門の主演女優賞は、Apple TV+の新シリーズ「Pluribus」で、どこまでも親切なエイリアンの集合意識と対立する人間嫌いの女性を演じるリード・シーホーンが初受賞した。シーホーンは、今月92歳で亡くなったフェミニスト活動家グロリア・スタイネムの言葉を引用し、同じく候補に名を連ねた「The Diplomat」のケリー・ラッセルや「Euphoria」のゼンデイヤらに向けて「私たちはランク付けされるのではなく、つながっている。ここにいるすべての女性たちに、そう感じています」と語った。

制作削減にAI不安、大型買収—厳しい局面で開催されたエミー賞

今回のエミー賞は、ハリウッドが制作削減や人工知能(AI)への懸念、パラマウント・スカイダンスによるワーナー・ブラザース・ディスカバリー(HBOの親会社)買収提案といった難しい局面を迎える中での開催となった。買収提案は業界を二分しており、法的な課題にも直面している。

エミー賞の受賞者は、テレビ芸術科学アカデミー(テレビアカデミー)に所属する脚本家、監督、俳優、プロデューサー、技術スタッフら2万7000人以上の投票によって決定される。厳しい環境下にあっても、優れた作品と表現者が正当に評価される場が維持されていることは、エンターテインメント産業にとって大きな意味を持つだろう。

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