25年経っても弓はめっちゃ痛い。真・三國無双2リマスターに浸る

25年ぶりに甦った『真・三國無双2』リマスターは、当時の弓兵の脅威を忘れさせない原点回帰の魅力に満ちている。

投稿者 central
ハイライト
  • 25年経っても弓兵は強く、リマスター版では気づかないうちに体力を削られる。
  • 近年の無双シリーズに比べ、本作は武将のナラティブを抑えた純粋なアクションが特徴。
  • 現行機で美しく蘇ったリマスターは、昔の苦さを含めて楽しめる懐かしさがある。

朝夕の冷え込みが身に染みる季節となった。今週は25年の時を経て現行機に蘇った『真・三國無双2 with 猛将伝 Remastered』をはじめ、戦車格闘アクション、匿名アカウントの特定推理、破天荒な実写アドベンチャーまで、新旧入り混じる7本のゲームを堪能した。

「25年経っても弓はめっちゃ痛い」——『真・三國無双2』リマスターの原点回帰

対応プラットフォーム:PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2

発売当時に散々遊んだはずなのに、リマスターが登場するとついつい買ってしまう。『真・三國無双2 with 猛将伝 Remastered』である。長年の無双ファンなら、この衝動に覚えがあるのではないだろうか。当時の内容をしっかり覚えているのに、コントローラーに手が伸びてしまうのだ。

改めて遊んでみると、近年のシリーズで顕著だった武将のナラティブ的な掘り下げは控えめ。「三国時代の武将によるアクション」という純度の高い方向性が際立つ。いわゆるモブ武将扱いの面々も多く、戦いの合間のムービーもあっさり気味だ。

そして、どこまでも強いのが弓兵と弩兵である。オリジナル版で受けた傷の記憶が鮮やかに甦る。リマスターでは怯みが緩和された分、気づかないうちに体力を大きく削られていることもあり、手ごわさは25年経っても健在だ。とはいえ、その苦さえも含めて懐かしい。

都合よく思い出を美化しているだけかもしれない。だが、苦境の先にある接戦感はやはり独特の魅力を放つ。25年前のタイトルである以上、『真・三國無双 ORIGINS』などと比べれば古さも目につくし、バランスが良いとは言えない場面も多々ある。それでも、現行機で美しく蘇ってくれた感慨はひとしお。要するに、何だかんだ楽しく遊べているのである。

戦車なのに格闘ゲーム? 新感覚アクション『Tank Fu』

対応プラットフォーム:PC(Steam)

戦車アクション『Tank Fu』のプレイテスト版を少しプレイした。戦車同士のバトルでありながら、砲撃での攻撃手段は基本的に用意されていない。代わりに戦車の砲身や車体を振り回し、近接攻撃で戦うという斬新な設計だ。

弱攻撃・強攻撃のコンボに加え、空中技、投げ技、パリィまで搭載。戦車なのに、なぜか格闘ゲーム風の駆け引きが楽しめる。敵戦車も近接攻撃を仕掛けてくるが、敵だけは砲撃もおこなう。その砲弾をパリィで弾き返して倒した瞬間の気持ちよさは、たまらない。

ちなみに先月発表された『SLAM TANK』が本作と似ているとして一部で話題になったばかり。だがさらに遡ると、miHoYoやWayForward、UNSEENで働いた実績のあるアニメーターMartin Chang氏が2022年にSNSへ投稿したコンセプト映像が、まさにこうした戦車格闘だった。両作とも、その映像からインスピレーションを得ている可能性が指摘される。

無計画なノルガン挑戦が生んだ「姫プ」ドラマ——『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』

対応プラットフォーム:PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2

『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』では、2周目開始直後のデータで新マップ「ノルガン」へ突撃。せっかくなのであまり使っていなかったジョブを選び、装備は「現地調達」で賄おうと、ろくに準備もせず乗り込んだのが仇となった。

ノルガンの敵はとにかく鬼のように強い。到着直後に遭遇する敵ですら、しっかり育成したポーンでも苦戦する水準で、まったく歯が立たない。仕方なく敵を引き連れたまま集落まで逃走し、衛兵に処理してもらうという情けない幕開けである。

集落に着けばDLC水準の装備が購入できると思いきや、装備を買うにはクエスト攻略が前提。雑魚敵にすら勝てない状態でこなせるはずもなく、かといってノルガンを後にして育成し直すのも癪だ。そこで目を付けたのが、ポーン募集から「ノルガンで修練したポーン」だけを絞り込める設定だった。

文字通りノルガンで戦ってきた強力なポーンを2人雇用し、戦闘をすべて任せるいわゆる「姫プ」状態で装備を拾い集め、ようやく自力で戦えるように。無計画な挑戦が生んだ、これもまた『ドラゴンズドグマ』らしいドラマである。

果実を落とすだけの恐怖——『Berry Bury Berry』が生む中毒性

対応プラットフォーム:PC(Steam/Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch

Steamで好評率98%「圧倒的に好評」を獲得している一人称視点のインクリメンタルホラー『Berry Bury Berry』。アップデートによる日本語対応とコンソール版の発売を機に、満を持してプレイした。

基本的な流れはシンプルで、メルヘンポップな狭い部屋に生まれ続ける果実を穴へ落とすとお金が発生。そのお金で強化を購入し、稼ぎ効率を上げていくというループだ。一定量の果実を落とすと穴は拡大し、プレイヤーの指示で動かせるようにもなる。果実だけでなく、部屋に設置されたオブジェクトを丸ごと穴に落とすのも楽しい。

強化が進むと、画面を覆い尽くすほどの果実とお金が物理演算で跳ね回り、豪快に稼げるようになる。このカタルシスがたまらない。さらに、本作はミステリーホラー要素も内包しており、閉鎖空間の壁を壊して向こう側へ進むと、この世界の秘密がうっすらと浮かび上がる。「なぜこんな作業をしているのか」。謎を追うように、ほとんど休憩を取らず一気にクリアしてしまった。

ホラー演出はあるものの、メインはあくまでインクリメンタル。ホラージャンルが苦手な人でも楽しめるバランスは嬉しい。

33の匿名アカウントを特定せよ——推理ゲーム『UNREAD 33』

対応プラットフォーム:ブラウザ(unityroom)

『Return of the Obra Dinn』ライクな推理ゲーム『UNREAD 33』も遊んだ。プレイヤーの目的は、事件の真相解明ではない。33の匿名アカウントと関係者を照合し、正式な通信記録を作成することだ。

物語の舞台では、9月17日の深夜にイベント制作会社の社員が意識不明の状態で発見された。事件性の有無を含め警察が捜査を進める中、プレイヤーはデジタル鑑識として通信記録の解析を委託される。被害者のスマートフォンから見つかったチャットや通話記録、関係者のプロフィールを手がかりに、33人の人物と匿名アカウントの対応関係を推理していく。

『Return of the Obra Dinn』と比べると難易度は控えめで、複数の資料を見比べなくても特定できるアカウントも存在。全体的にサクサク進むのがありがたい。その一方で、資料を読み込んでいくうちに事件の背後がほんのり浮かび上がってくる。

短いながらも、ジャンルらしい推理の手触りと語り口の妙が光る作品だ。

26年を経てなお色褪せない『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』

対応プラットフォーム:Nintendo Switch/Nintendo Switch 2(Nintendo 64 Nintendo Classics)

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』を「Nintendo 64 Nintendo Classics」でプレイ。リメイクに備えて『時のオカリナ』を遊んでいた流れから、こちらにも手を伸ばしてしまった。

短期間で開発されたとは思えないほど、細かな描写とギミックに満ちている。時間経過に応じてNPCがそれぞれの生活を送り、特定のタイミングで干渉するとイベントが連続的に変化。26年前にこれだけの作品が生まれていたことに、舌を巻くばかりだ。

特定の時間帯にしか会えない人物やイベントも多いが、そういう場面では移動速度がゆっくりに設定されていたり、ヒントがさりげなく配置されていたりする。プレイヤーが自然に気づけるよう、徹底的な気配りが行き届いているのだ。

暗く不気味な雰囲気と、クロックタウンで語られる伝承。個人的に惹かれる要素は多い。ぜひこちらもリメイクしてほしい——。もしイベントが追加されるなら、アルバイトに励むバンドマンに憧れのバンドのチケットを渡してあげたい。

「とんでもないゲームだぜ」——実写アドベンチャー『アキバロスト』をクリアして

対応プラットフォーム:PS5/Nintendo Switch/Nintendo Switch 2/PC(Steam)

『アキバロスト』をクリアした。率直に言おう。これはとんでもないゲームだ。良くも悪くも普通のゲームではないので、物語を読むのが好きな人には一度体験してみてほしい。

何がとんでもないかといえば、終盤のシナリオである。ネタバレは避けるが、中盤まではある程度展開が読める。ところが終盤に入ると怒涛の展開が待っており、破天荒すぎて圧倒された。情報量も多く、「そんなことになるか!?」と「そうきたか!」が同時に訪れる。好き嫌いは分かれそうだが、筆者は大いに楽しめた。よくこんなシナリオを考えたものだと、感心を通り越して呆れてしまう。

実写映像としても極めてリッチな作りで、終盤の展開なしにしても十分に価値ある体験だ。クリア時間は約20時間。ドラマ版(TVerで無料配信中)も存在し、ストーリーの大筋はゲームと共通している。だが、ゲーム版には「選択」が物語に影響する面白さがあり、キャラクターの豊富さも魅力。ドラマから入るより、ゲームから始めることをおすすめしたい。

ボリュームがある分、中盤はやや中だるみも感じた。しかし、終盤の展開を含めて最後まで駆け抜けてよかったと思える一作だった。

リマスターで甦る過去と、斬新な発想で挑む新作たち。今週のラインナップは、ゲームシーンの現在地を象徴するかのような一週間だった。朝晩の冷え込みは続くが、楽しみなタイトルは尽きない。来週はまた、どんな出会いが待っているだろうか。

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