米ドル/円158円台定着できず、円の本格上昇はこれから

ドルインデックスが年初来高値を更新する一方、ドル/円は158円台に届かず。円の強さが浮き彫りに。

投稿者 central
米ドル/円158円台定着
ハイライト
  • ドルインデックス上昇にもかかわらず、ドル/円は158円台を回復できていない。
  • ユーロ/円や英ポンド/円などクロス円でも円の全面高が確認できる。
  • 日足チャートに複合型三尊天井が形成され、さらなる円高進行が示唆されている。

ドルインデックスが年初来高値を更新する一方で、米ドル/円は158円台にすら回復していない。この乖離は何を意味するのか。結論から言えば、円は弱いどころか、むしろ強い。本格的な円高局面は、まだこれから始まろうとしている。

為替市場では、往々にして短期的な値動きに一喜一憂する向きが多い。先月9月、米ドル/円はいったん152.89円まで下落した後、159.05円へと6円超のリバウンドを記録した。この動きだけを見れば、「円安再開」と騒ぎたくなる気持ちも理解できる。しかし、高値からの全下落幅の中で捉えれば、その評価はあまりに短絡的だ。むしろ、このリバウンドを「戻り売りの好機」と捉えるべきではないか。

事実、同通貨ペアは158円台後半から上値の重さが顕著であり、執筆時点においても158円台への定着は確認できていない。年初来高値から計測した全下落幅に対するフィボナッチ38.2%戻しの水準を一時的に上抜けたものの、半値戻しには届いていない。つまり、米ドルの頭は重く、円は底堅いという構図に変わりはない。

ドルインデックス高値更新の裏で、なぜドル/円は158円台を回復できないのか

円の弱さを主張する論者に、ひとつの証拠を突きつけたい。ドルインデックスは、目下2026年の年初来高値を更新している。主要6通貨に対する米ドルの総合的な強さを示すこの指数が上昇しているならば、米ドル/円が追随しても不思議ではない。ところが、実際には158円台さえ回復していない。もし円が本当に弱いのであれば、とっくに164円台を超えていてもおかしくない計算だ。

この事実は何より雄弁だ。ドルインデックスが上昇しているにもかかわらず、ドル/円がこれを追認できない——これはすなわち、円が米ドルに対して独自の強さを発揮している証拠にほかならない。

クロス円の急速な円高進行——ユーロ/円、英ポンド/円、豪ドル/円が示す「円の全面高」

円の強さは、米ドルに対してだけではない。主要なクロス円においても、明確に表れている。

ユーロ/円は200日移動平均線を割り込み、10月1日には年初来安値を更新した。日足チャート上には典型的な「複合型三尊天井」が形成され、さらなる円高進行が示唆されている。

英ポンド/円もほぼ同じ形状だ。「三尊天井」のフォーメーションがより鮮明であり、これもまた円の続伸を示している。

豪ドル/円も似た構造だ。年初来安値を下回れば、大きな下落余地が開かれ、円の急伸が生じても不思議ではない。クロス円全体として、円の全面高が確認できるのである。

テクニカルが示す明確なサイン——相場のことは相場に聞け

巷では未だに「円弱気」の論調が支配的だが、チャートが示す現実は異なる。評論家の話に耳を傾けるあまり、肝心の値動きを見落としていないか。本末転倒というほかない。

筆者の見方は、複雑なファンダメンタルズではなく、シンプルなテクニカル分析に基づく。相場のことは相場に聞く、それに尽きる。

最後に、米ドル/円の日足チャートを改めて確認しておきたい。200日移動平均線が上値をしっかりと抑えているように見える。加えて、日足における「複合型三尊天井」のフォーメーションは疑いようがない。これ以上の説明は不要だろう。

市況はいかに。円高の流れは、まだ始まったばかりだ。

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