サイレント・ウィッチ作者×無職転生絵師、忘却のカースナイト始動

大人気作家とイラストレーターがタッグを組んだ新たなライトノベルシリーズが、2025年11月に始動する。

投稿者 central
サイレント・ウィッチ作者
ハイライト
  • 『忘却のカースナイト』は2025年11月13日に第1巻が発売される。
  • 本作は『サイレント・ウィッチ』依空まつりと『無職転生』シロタカの初タッグ作品だ。
  • アニメ化の可能性もあり、早ければ1~2年以内にプロジェクトが始動する見込み。

『サイレント・ウィッチ』の著者・依空まつり氏と、『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のイラストレーター・シロタカ氏によるタッグが、新たなライトノベルシリーズ『忘却のカースナイト』を始動させる。Earth Star Entertainment(アース・スター エンターテイメント)は、2025年11月13日に同作の第1巻を、レーベル「アース・スターノベル」より刊行すると発表した。ファン待望の豪華布陣による新プロジェクトに、早くも注目が集まっている。

『忘却のカースナイト』とは? 豪華クリエイターチームの集結

本作『忘却のカースナイト』は、依空まつり氏とシロタカ氏という、それぞれが大きな実績を持つ二人のクリエイターが初めて手を組んだ意欲作となる。物語の詳細は現時点では明らかにされていないが、タイトルから「忘却」と「呪い」をキーワードにしたダークファンタジー、あるいは重厚な冒険譚となる可能性が高い。

依空まつり氏は、「小説家になろう」にて2020年2月より連載を開始した『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』で知られる。同作は、人前で話すことができない「沈黙の魔女」モニカを主人公とした異色の人気作。2021年6月には富士見書房(カドカワBOOKS)から第1巻が刊行され、2025年6月には12巻が発売。さらに11月10日には第13巻の発売を控えている。アニメ化も果たし、スタジオ五組によって2025年夏に放送された全13話のテレビアニメは、Crunchyrollによる字幕・吹き替え版の同時配信も行われ、国内外で高い評価を得た。

一方、シロタカ氏は、言わずと知れたライトノベル界の金字塔『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のイラストレーターである。「小説家になろう」発の本作は、理不尽な孫の手氏による原作を、シロタカ氏の美麗なイラストが彩り、シリーズ累計は驚異的な部数を記録。MFブックスから全26巻が刊行され、アニメもStudio Bind制作で第3期が2025年7月より放送開始。こちらもCrunchyrollが全世界に向けて配信している。

『サイレント・ウィッチ』の軌跡と、依空まつり氏の手腕

依空まつり氏の『サイレント・ウィッチ』は、主人公が「対人コミュニケーションが困難」という一見するとファンタジーとは思えない設定を、魔法学園ファンタジーに鮮やかに融合させた点が特筆される。同作は学園ものとしての楽しさはもちろん、国家の陰謀や魔法戦といったシリアスな展開、そして何より「吃音」という繊細なテーマを軽んじることなく、コメディタッチで描き切った作風が多くの読者の共感を呼んだ。このような、キャラクターの内面とユーモアを両立させる筆力が、新作『忘却のカースナイト』でどのように発揮されるのか、大きな注目ポイントだ。

シロタカ氏の画力が切り拓く、新たな世界観

シロタカ氏の代名詞とも言えるのが、「無職転生」シリーズで見せた圧倒的な筆致だ。壮大な異世界の情景はもちろん、キャラクター一人ひとりの繊細な表情や躍動感あふれるアクションシーンを描き分ける表現力は、多くのファンを魅了してきた。特に、ルーデウスやエリス、ロキシーといった個性的なキャラクターたちに命を吹き込んだ功績は計り知れない。『忘却のカースナイト』においても、彼の卓越したビジュアルが、タイトルから想像される「呪い」や「忘却」をテーマにした重厚でダークな世界観を、どのように具現化するのか。その第1巻の表紙イラストが待ち望まれる。

アース・スターノベルが仕掛ける、新たな看板シリーズへの期待

今回の新作が刊行されるのは、アース・スター エンターテイメントが展開するライトノベルレーベル「アース・スターノベル」である。同レーベルは、『転生したらスライムだった件』など数々のヒット作を輩出してきたわけではないものの、近年は質の高い作品を着実に送り出し、存在感を増している。今回、このビッグネーム二人のコラボレーションを実現したことは、同レーベルの大きな野心と、この新シリーズへの強い期待の現れと言えるだろう。

注目すべきは、類稀な「相乗効果」

ライトノベル業界において、原作とイラストレーターの組み合わせは、作品の命運を大きく左右する。単に人気のある作家とイラストレーターを組み合わせれば成功するわけではない。しかし、依空まつり氏が持つ「設定の巧みさ」と「キャラクターへの深い愛情」、そしてシロタカ氏が持つ「世界観を圧倒的なビジュアルで拡張する力」は、理想的な補完関係にあると言える。この化学反応が、既存の「なろう系」や「異世界転生」とは一線を画す、新しい読書体験を生み出す可能性を秘めている。

  • 作品:『忘却のカースナイト』
  • 著者:依空まつり(『サイレント・ウィッチ』)
  • イラスト:シロタカ(『無職転生』)
  • レーベル:アース・スターノベル(Earth Star Novel)
  • 第1巻発売日:2025年11月13日(木)

「なろう」発のメガヒット作家とイラストレーター、その発展的な関係性

依空まつり氏とシロタカ氏の組み合わせは、一見すると意外性がある。『サイレント・ウィッチ』のイラストは藤実なんな氏が手掛けているため、依空氏にとっては初めてシロタカ氏と組むことになる。一方のシロタカ氏は、『無職転生』という巨大な看板を背負いながらも、他作品への参加も積極的に行っており、「無職転生」のイメージだけに留まらない、その画力の汎用性の高さを示していると言える。彼の参加によって、『忘却のカースナイト』は「無職転生」とは全く異なる、新しいアートディレクションが期待される。

今後のビジネス展開は? アニメ化への期待値

ライトノベル業界において、ヒットの最大の起爆剤となるのはアニメ化である。『サイレント・ウィッチ』はすでにアニメ化を果たし、『無職転生』はシリーズとして確固たる地位を築いている。両作品の実績からすれば、『忘却のカースナイト』にも早期のメディアミックス展開が期待されるのは自然な流れだ。特に、アース・スター エンターテイメントは、自社作品のアニメ化にも積極的な動きを見せている。第1巻の売れ行きや読者の反響次第では、早ければ1~2年以内のアニメ化プロジェクトが始動しても不思議ではない。このプロジェクトが、大手出版社に属さないレーベルから、新たなアニメ業界の流れを生み出す起点となる可能性もあるだろう。

編集部の見解:このタッグが示す「令和ライトノベル」の新潮流

「小説家になろう」を起点とする作品群は、今やライトノベル市場の主戦場である。その中で、『忘却のカースナイト』という新プロジェクトは、ある意味で「なろう系」の成熟を象徴していると言える。単なるテンプレートの焼き直しではなく、キャラクター造形に定評のある作家と、高い画力で世界観を構築できるイラストレーターが、それぞれのキャリアで培った経験をフルに投入する。これは、もはや「なろう発」という枠組みを超えた、ハイクオリティなエンターテインメント作品の創造に他ならない。

逆三角形構造で最も重要な事実を冒頭に置いた通り、本作は2025年11月13日に発売される。その日を心待ちにしつつ、今後の続報、特にティザービジュアルやあらすじの公開を待ちたい。

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