Golden Kamuyとアクセラレータ、THE SIXTH LIEが楽曲制作秘話を語る

THE SIXTH LIEがパリで語った、ゴールデンカムイとアクセラレータの楽曲制作秘話。

投稿者 central
ハイライト
  • THE SIXTH LIEはゴールデンカムイの主題歌でエレクトロ要素を封印し、重厚なロックサウンドに振り切った。
  • オープニングとエンディングでは、パンチの効いたエネルギーと余韻を残す雰囲気を使い分けている。
  • Arata氏は今後のコラボレーションとして『AKIRA』を挙げ、Reiji氏は『サイバーパンク エッジランナーズ』を挙げた。

アニメ『ゴールデンカムイ』のオープニングテーマ「Hibana」と第3期エンディングテーマ「Yuusetsu」、そして『とある科学の一方通行』(アクセラレータ)のオープニングテーマ「Shadow is the Light」。これら3曲の制作背景を語ったのは、エレクトロニックとロックを融合させた「フューチャーロック」を標榜するユニット、THE SIXTH LIEだ。2026年9月、フランス・パリで開催されたJapan Expo Parisに出演した際、ボーカルのArata氏とギター・キーボード担当のReiji氏が、楽曲に込めた思いと制作の裏側を明かした。

「Hibana」はなぜゴールデンカムイに完璧にハマったのか——制作で意識した「重厚なロックサウンド」

THE SIXTH LIEは、これまでシンセサイザーを前面に押し出した未来的なエレクトロロックを軸に活動してきた。しかし『ゴールデンカムイ』の主題歌を手がけるにあたり、バンドは意図的にその色を封印したという。Reiji氏は「エレクトロの要素をあえて切り離し、より重厚なロックサウンドに振り切ることで、作品の世界観に寄り添った」と説明する。

明治時代後期から日露戦争後にかけての北海道を舞台に、アイヌの文化や金塊をめぐる壮大なサバイバルドラマが展開される本作。歴史的な題材に「フューチャーロック」をどう融合させるかは、バンドにとって大きな挑戦だった。しかしReiji氏は「自分たちが育ってきた古き良きロックサウンドを土台にすることで、作品の持つ重厚感を表現できた」と語る。

またArata氏は、この楽曲が海外で高い評価を受けていることに驚きを隠せない様子だ。「まさかここまで海外で受け入れられるとは思っていなかった」と率直な感想を述べた。

アニメ主題歌の「オープニングとエンディングの違い」——THE SIXTH LIEが導き出した答え

オープニングテーマとエンディングテーマの違いについて、両名は明確な持論を持っている。「オープニングは作品への導入として、パンチの効いた力強いエネルギーが必要。一方エンディングは、視聴者の心に余韻を残すような雰囲気が求められる」とArata氏は語る。

しかし「Hibana」では、その原則をあえて覆したという。Reiji氏は「エンディングでありながら、オープニングのような重くパンチのあるサウンドを採用した。それが結果的に『Hibana』の独自性につながった」と明かす。

アイヌ文化との出会い——楽曲制作に影響を与えた「すべてのものに魂が宿る」という思想

『ゴールデンカムイ』の世界に深く関わるアイヌ文化について、両名は制作を通じて多くを学んだと語る。Reiji氏は「学校では主に戦争の時代について学んだが、アニメの制作を通じてアイヌ文化の深さを知った」と振り返る。

特に影響を受けたのは「あらゆるものに魂や神が宿る」というアイヌの思想だ。Reiji氏は「この考え方は、楽曲に込めたメッセージの核にもなった」と説明する。一方、Arata氏は「小学3年生の頃に祖母に連れられてアイヌのパフォーマンスを観た記憶がある。当時は眠そうな子どもだったが、大人になるにつれてその文化への尊敬と魅力を強く感じるようになった」と個人的なエピソードを交えて語った。

このアイヌの世界観は、エンディングテーマ「Yuusetsu」にも色濃く反映されている。「すべての人や物事には役割がある」という考え方を、楽曲のテーマとして昇華させたのだ。

「Shadow is the Light」に込めたダークな表現——アクセラレータという反英雄の歌い方

続いて話題は、『とある科学の一方通行』のオープニングテーマ「Shadow is the Light」へ。同曲は、アニメシリーズ『とある科学のレールガン』や『とある魔術の禁書目録』など、シリーズ全体の確立されたサウンドとの融合が求められたという。

Reiji氏は「シリーズにはすでに確立された音楽性があった。そこにTHE SIXTH LIEならではのスタイルをどうブレンドするかが課題だった」と述べる。その結果、バンドの個性とシリーズの持つ世界観が融合した楽曲が生まれた。

アクセラレータという、圧倒的な力を持ちながらも複雑な内面を抱える反英雄のキャラクターを表現するにあたり、Arata氏は「楽曲自体が自然とダークな雰囲気を持っているため、そこに引き込まれるように歌うことができた。スイッチを切り替えたというよりは、曲の空気感が導いてくれたという感覚だ」と語る。

また、楽曲タイトル「Shadow is the Light」の由来について、Arata氏は「歌詞を担当したRayが、光と影の対比をコンセプトに据えた。タイトルにはその概念が凝縮されている」と説明した。

「サイバーパンクエッジランナーズ」への想い——小林親弘との意外な縁

今後のコラボレーションや活動について尋ねると、Arata氏は真っ先に『AKIRA』と回答。Reiji氏は『サイバーパンク エッジランナーズ』を挙げ、「Japan Expoで同作のカバー曲を披露した」と明かした。さらに「面白いことに、『ゴールデンカムイ』で杉元佐一役を務める小林親弘さんが、『サイバーパンク2077』にも出演しているんだ」と冗談めかして語った。

海外公演についてArata氏は「アメリカはまだ行ったことがないので、ぜひ訪れたい」と意欲を見せる。Reiji氏は「フランスには7年ぶりの出演だった。またぜひ招待されたい」と日本を離れて活躍の場を広げたいという思いをにじませた。

THE SIXTH LIEは今後、国内外での活動をさらに拡大する予定だという。バンドの持つ「フューチャーロック」のサウンドとアニメ作品との融合は、日本のみならず世界のアニメファンからも注目を集めている。

この記事をシェア