HoYoverse(ホヨバース)は8月25日、ドイツ・ケルンで開催された「Gamescom 2026 Opening Night Live」にて、完全新作タイトル『Nodusfall(ノドゥスフォール)』を世界初公開した。神話伝承を横断的に取材したオリジナルファンタジー世界を舞台に、最大4人での協力プレイを前提としたアクションゲームとして開発が進行中である。同社が手掛ける『原神』『崩壊:スターレイル』『ゼンレスゾーンゼロ』といった既存タイトルとは一線を画す、リアル志向のグラフィックスタイルが大きな注目を集めている。
本作の最大の特徴は、そのビジュアル方向性にある。HoYoverseのこれまでの作品はいずれもアニメ調のセルルック表現で知られてきたが、『Nodusfall』はフォトリアルに近い描写を採用。東洋にルーツを持つ獣から西洋のドラゴンに至るまで、多様な文化圏の神話から着想を得たクリーチャーや世界観が、より写実的なタッチで描かれる。プレイヤーの進行に伴い、新たな地域が開放されるたびに、独自の生態系や文化、歴史が導入される仕組みだ。
『Nodusfall』とは——神話横断型協力アクションの核心
『Nodusfall』は、神の権威が崩壊した世界を舞台とする。突如として現れた「Dreadnodi(ドレッドノディ)」と呼ばれる謎の存在が、世界全体に腐敗を拡散。伝説上のクリーチャーたちもその影響下に置かれている。プレイヤーは神とつながる存在「Weaver(ウィーバー)」として、腐敗の根源であるDreadnodiを断ち切り、世界に秩序を取り戻す使命を帯びる。この「神性を武器に、Dreadnodusを断つ」というフレーズが示す通り、物語の中心には神話的な力とそれに拮抗する存在が据えられている。
協力戦闘の設計思想——チームワークとビルド自由度
本作のゲームプレイの核心は、協力戦闘にある。プレイヤーはスクワッドを編成し、巨大な神話的エネミーに立ち向かう。各エンカウンターはチームワークを前提に設計されており、戦闘中に戦略を適応させる柔軟性が求められる。キャラクターは「Styles(スタイル)」と「Skill(スキル)」の組み合わせによって構成可能で、チーム全体のロールや対峙する敵に応じてビルドを調整できる仕組みだ。この自由度の高さは、HoYoverseがこれまで培ってきたキャラクタービルドのノウハウが、より戦術的な協力プレイに昇華された形といえる。
HoYoverseのポートフォリオ戦略——新たな領域への挑戦
『Nodusfall』の発表は、HoYoverseの戦略的転換点を示すものとして注目される。『原神』で確立したオープンワールド・ガチャモデル、『崩壊:スターレイル』で磨き上げたターン制RPG、『ゼンレスゾーンゼロ』で挑戦したハイスピードアクション——これらはいずれもアニメ調の表現で統一されていた。しかし本作では、リアル志向のグラフィックと協力プレイ特化型のゲームデザインを採用することで、これまでHoYoverseのタイトルに触れてこなかったコアゲーマー層や、PC・コンソール市場でのプレゼンス拡大を狙っているとみられる。
現時点で、リリース日や対応プラットフォームは未発表である。HoYoverseは過去にも『原神』でPS4/PS5/PC/モバイルのクロスプラットフォーム展開を実現してきた実績があり、『Nodusfall』も同様の戦略を取る可能性が高い。ただし、本作のグラフィック品質や協力プレイの要求スペックを考慮すれば、PCと現行世代のコンソール(PlayStation 5、Xbox Series X|S)が主軸となるという見方が有力だ。
神話モチーフの国際的な訴求力と今後の展開
複数の神話体系を横断する世界観は、グローバル市場を意識した明確な設計である。東アジア市場向けの東洋神話要素と、欧米市場に訴求する西洋神話要素を同時に内包することで、地域ごとのローカライズ感を最小化しながらも、各文化圏のプレイヤーに親しみやすい要素を提供する狙いが見える。また、HoYoverseがプレスリリースで「追加地域ごとに独自の生態、文化、歴史を導入する」と明言している点からも、長期的なコンテンツ運営を見据えた設計であることがうかがえる。
『Nodusfall』は、HoYoverseにとって約5年ぶりの完全新規IPとなる。『原神』(2020年)、『崩壊:スターレイル』(2023年)、『ゼンレスゾーンゼロ』(2024年)と続いたヒットラインの次に、同社がどのようなゲーム体験を提示するのか——全世界のゲーム業界が注目するタイトルの一つであることに間違いはない。今後の追加情報に期待したい。
Source: プレスリリース
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