大手暗号資産(仮想通貨)取引所Bitgetで9月24日(UTC)に発生した不正送金事件をめぐり、同取引所は停止していた出金サービスを段階的に再開している。9月28日17時(日本時間)にビットコイン(BTC)の出金が再開され、9月29日17時にはイーサリアム(ETH)の出金再開が予定されている。一方で、流出した資金には北朝鮮関連ハッカーグループの関与が疑われており、すでに洗浄作業が進んでいる可能性も指摘されている。
Bitget、BTC出金を再開——ETHは29日17時から
Bitgetは9月24日に発生した不正送金を受け、即座に全通貨の出金を停止。システムの安全性確認と原因調査を進めてきた。再開は段階的に行われており、まずBTCについて9月28日17時に解除された。
続いてETHの出金は9月29日17時に再開される見通しだ。その他の暗号資産についても、調査の進展に応じて順次対応が進むものとみられる。
出金再開スケジュール
| 通貨 | 再開日時(日本時間) | ステータス |
|---|---|---|
| BTC | 9月28日 17:00 | 再開済み |
| ETH | 9月29日 17:00 | 再開予定 |
盗難資金は北朝鮮ハッカーか——洗浄が進行
事件の全容はなお不明だが、流出資金の動きには警戒が必要だ。ブロックチェーン調査員のZachXBT氏は、北朝鮮との関連が指摘されるハッカー集団が、盗まれた資金を複数のチェーンをまたいで移転したうえでミキシングサービスに入金していると報告している。
ミキシングサービスは資金の出所を不明瞭にするための手法であり、一度入金されると追跡は極めて困難になる。セキュリティ企業GoPlusの分析によると、分散型交換プロトコルTHORChainを通じて約101.5BTCがすでに外部へ流出しており、被害資金の回収は難航する可能性が高い。
市場への影響——BTCは1305万円、ストラテジーが2週連続購入
こうしたセキュリティ不安が広がる一方、暗号資産市場全体としては比較的落ち着いた動きが続いている。9月29日時点でビットコインは1BTCあたり約1305万円、イーサリアムは約41.8万円、ソラナは約1.84万円で推移。世界の暗号資産時価総額は約462兆円で、ビットコインのドミナンス(市場占有率)は約59.1%となっている。
市場心理を下支えしている要因のひとつが、企業による継続的なBTC取得だ。マイケル・セイラー氏が率いるBTC財務企業ストラテジーは9月28日、先週1週間で1,665BTCを約1億4,270万ドル(平均8万5,681ドル)で取得したと発表した。前週の950BTC(7,570万ドル)に続く2週連続の購入で、6月以来の買い付けペースとなっている。
ストラテジーの直近のBTC購入実績
| 期間 | 購入量 | 取得額 | 平均単価 |
|---|---|---|---|
| 9月22日〜27日 | 1,665 BTC | 1億4,270万ドル | 8万5,681ドル |
| 9月15日〜21日 | 950 BTC | 7,570万ドル | — |
累計保有量は歴代最多となる84万7,666BTCに到達。取得総額は約639億ドル、平均取得単価は7万5,437ドルだ。
出金再開はいつ?ユーザーが押さえるべきポイント
BitgetのBTC出金は9月28日17時(日本時間)に再開済みで、ETHは9月29日17時に再開予定です。不正送金を受けて停止していた出金は段階的に再開されており、他の通貨についても順次対応が進む見通しです。
ユーザーにとっては、公式発表を確認したうえで資産移動を行うのが基本だ。また、今回の事件は取引所に資産を預け続けるリスクを改めて浮き彫りにしており、自己管理(セルフカストディ)の重要性を再認識する契機にもなる。
北朝鮮関連ハッカーによる暗号資産流出は、国際的な規制強化をさらに後押しする可能性がある。企業需要を背景に市場の底堅さは維持されているものの、セキュリティ不安が続く限り、価格変動リスクへの警戒は怠れない。