ビットコイン底堅くも方向感欠く、米金利と中東情勢が焦点に

ビットコイン相場は米CPI通過後も方向感を欠き、米金利と中東情勢の動向に注目が集まる膠着状態が続いている。

投稿者 central
ビットコイン底堅くも方向
ハイライト
  • ビットコインは1210万円前後で膠着し、買い戻しが優勢も上値は重い。
  • 米長期金利の上昇は逆風だが、中東情勢緊迫化が安全資産需要を生む可能性がある。
  • 市場の方向感回復にはFRBシグナル、中東情勢変化、ETF資金流入の三つが鍵となる。

暗号資産(仮想通貨)市場で、ビットコイン(BTC)が底堅さを維持しつつも、明確な方向感を欠く膠着状態が続いている。18日正午時点のBTC対円相場は1BTC=1210万円前後で推移。先週末に発表された米消費者物価指数(CPI)を無難に通過し、週明けから買い戻しが優勢となったものの、上値を追う動きは限定的だ。市場の視線は、米長期金利の動向と中東情勢の緊迫化に集中しており、方向性を定めあぐねているのが実情である。

底堅いビットコイン、CPI通過で買い戻し優勢の週明け

先週末の米CPI発表は予想の範囲内で着地し、市場に新たなサプライズをもたらさなかった。この結果を受け、週明けのビットコインは買い戻しが先行。相場は1230万円近辺まで上昇する場面も見られた。米長期金利が上昇基調を強める中でも、米国の財政懸念が安全資産的な側面を持つビットコインの下支えとして機能している構図だ。

しかし、買い一巡後は上値の重さが意識され、方向感を欠く展開に。現在は1210万円を挟んだレンジ相場が続いており、投資家の間では「材料待ち」の姿勢が強まっている。

焦点は米金利と中東情勢——相反する二つの材料

今週のビットコイン相場を左右する最大のファクターとして、米長期金利の動向と中東情勢の緊迫化が挙げられる。この二つの要素は、ビットコインに対し相反する方向の影響を及ぼす可能性があり、それが市場の方向感を鈍らせている。

米長期金利の上昇は、一般的にリスク資産である株式や暗号資産にとって逆風となる。金利上昇はドル高を誘引し、ビットコインの価格抑制要因として働く。一方、地政学的リスクの高まりは、従来の金融システムから独立した価値保存手段としてビットコインに資金が流入するトリガーとなる可能性も秘めている。

ビットコインが「安全資産」として機能する条件

中東情勢の悪化は、エネルギー価格の高騰やサプライチェーンの混乱を通じて世界経済に悪影響を及ぼす。こうした不確実性の高い環境下では、法定通貨や国債への信認が揺らぐケースがあり、ビットコインへの逃避需要が生まれやすいとされている。ただし、現時点ではその動きは限定的であり、投資家は総合的なリスク判断の真っ最中と言える。

国内市場の動向——bitbankアナリストが読むチャート

国内大手取引所bitbankのアナリスト、長谷川友哉氏は、今週のビットコインチャートについて「底堅さは確認できるものの、上昇トレンドに転じるには明確なトリガーが必要」と分析している。具体的には、1230万円を超えて定着できるかどうかが、短期的な強気相場入りの判断基準になるとの見解を示している。

レンジ相場が続く中で、下値としては1180万円〜1200万円のゾーンが強固なサポートラインとして機能しており、この水準を割り込まない限り、大きな売り圧力は発生しにくいとみられている。

今週の注目ポイント——方向感を生むためのシナリオ

市場が方向感を取り戻すためには、以下の3つのシナリオが想定される。第一に、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に関する新たなシグナルが発せられること。第二に、中東情勢の急激な悪化または沈静化。第三に、ビットコインの現物ETFへの大規模な資金流入や、機関投資家による大口の購入など、需給面での明確な材料の出現である。

現状では、いずれのシナリオも実現の兆しは見えていないが、週後半にかけて米国で発表される経済指標や、FRB高官の発言がきっかけとなる可能性は十分にある。

アナリストの見方——週末に向けた戦略

長谷川氏は、現状のレンジ相場においては無理にポジションを取るよりも、方向感が明確になるまで待機する戦略が合理的だと指摘する。特に、過去のパターンでは、こうした膠着状態が長引いた後に、急激な値動きが発生することが多いため、注意が必要である。

投資家にとって今週は、外部環境の変化を注視しながら、柔軟な対応が求められる一週間となりそうだ。ビットコインが次のフェーズに進むための鍵は、まさにこの先数日に隠されている。

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