岐阜県本巣市の洋菓子店「サンライズ」で11日午後9時ごろ、放火と刺傷事件が発生し、男女3人が死亡した。警察は事件と火災の関連性を詳しく調べている。
「ガソリンをまかれ、火をつけられた」――現場から緊急通報
警察や消防によると、現場からは「誰かが刺された。ガソリンがまかれ、火をつけられた」と119番通報があった。火災は約3時間後に消し止められたが、鉄骨造り2階建ての店舗兼住宅の約300平方メートルが全焼した。
この店では当時、60代の女性とその知人ら合わせて11人が集まっていた。警察は、この中に事件に関与した人物がいる可能性があるとみて、現場の状況や関係者の証言をもとに捜査を進めている。
20周年迎えた地元の人気店で――3人死亡、3人搬送
この事件で、焼けた建物の中から2人の遺体が見つかった。別に3人が病院に搬送されたが、そのうち1人の死亡が確認された。残る2人も治療を受けている。死亡した3人はいずれも成人とみられるが、搬送者の氏名や年齢、性別はまだ明らかにされていない。
「サンライズ」は、イートインスペースも併設した地元で親しまれてきたケーキ店。公式サイトによると、今年で開業20周年を迎えたばかりだった。現場は樽見鉄道・北神妻駅から南西に約1キロの住宅街に位置する。
なぜ起きたのか――集団内でのトラブルか
深夜のケーキ店に複数の人間が集まっていたという状況から、警察は知人同士の間で何らかのトラブルが発生し、事件に発展した可能性を視野に入れている。ガソリンが使用された点についても、準備的な要素があったかどうかが捜査の焦点となる。
現時点で容疑者は特定されておらず、犯行の動機や詳細な経緯は不明だ。岐阜県警は現場検証を続けるとともに、防犯カメラの映像や周辺住民への聞き込みを進めている。
今後の捜査と社会への影響
穏やかな住宅街で起きた今回の事件は、地域社会に大きな衝撃を与えている。飲食店や小売店を狙った放火事件は過去にも発生しているが、刺傷事件が同時に起きた点で特異なケースと言える。
警察は、死亡した3人の身元確認を急ぐとともに、店にいた他の人物の事情聴取を進めている。事件の全容解明には時間を要する可能性があるが、安全が確保された地域での突然の惨劇として、今後の経過が注目される。