Apple、iPhone好調も値上げ懸念 CookCEO最後の決算

Appleは過去最高売上を記録したが、値上げ懸念とCookCEO退任の影響が注目される。

投稿者 central
CookCEO最後の決算、iPhone好調と値上げ懸念の交錯。
ハイライト
  • iPhoneの売上高は前年同期比22%増の540億ドルに達した。
  • CookCEOはメモリー価格を「100年に1度の洪水」と表現した。
  • John Ternus氏が2026年9月1日にCEOに就任する予定だ。

Appleは2026年7月30日、第3四半期の決算を発表した。iPhoneとMacBookシリーズの需要急増が牽引し、売上高は四半期として過去最高を記録。最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏にとって、これが退任前の最後の決算説明会となった。

iPhoneとMacが牽引した過去最高の売上高

iPhoneの売上高は前年同期比22%増の540億ドル、Macは100億ドルに達した。特にエントリーモデル「MacBook Neo」の好調が寄与している。iPadは60億ドル、ウェアラブル、ホーム、アクセサリー部門は約80億ドル、サービス部門は310億ドル。全体の売上高は約1090億ドル、純利益は約300億ドルに上った。

Cook氏は「iPhoneとMacの製品サイクルは非常に力強く、当社の予想を上回る需要をもたらした」と述べ、製品ラインアップ全体の底堅さを強調した。

値上げ懸念とメモリー不足の影響

好決算の一方で、今後の値上げに対する懸念が影を落としている。世界的なメモリー不足が続いており、先行きの供給制約がリスク要因として浮上しているためだ。

Appleは2026年6月、RAM不足を理由に多くの製品を値上げした。AIツールやAI製品が大量のメモリーを消費する構造的な需要増が、この不足の背景にある。決算説明会では、価格への不安、製品の提供状況、今後の販売減退リスクに関する質問が相次いだ。これらの行方は、経済状況や顧客の支出許容度に左右される。

なぜAppleは値上げを余儀なくされたのか

Cook氏は「価格については、やむを得ず値上げした」と説明。メモリー価格の状況を「100年に1度の洪水」と表現し、「指数関数的な上昇が続いており、金額や比率に関する当社の考え方からすれば、値上げは合理的な判断だった」と語った。同氏はメモリー価格が今後数カ月にわたって上昇基調を続けると見込んでおり、さらなる値上げが視野に入っている可能性がある。ただし詳細については「不透明」と慎重な姿勢を崩さず、「すべての選択肢を検討している」と述べるにとどめた。

Cook氏退任と新体制への期待

Cook氏はAppleのCEOとして15年にわたる任期を終えようとしている。説明会の冒頭では感謝の意を示し、同社の将来への楽観を語るとともに、2026年9月1日にCEOに就任するJohn Ternus氏をたたえた。

「彼はまさに唯一無二の存在であり、会社のかじ取りを担うのにこれ以上ふさわしい人物はいない」とCook氏。「彼のリーダーシップ、当社の経営陣、そして世界中のユーザーの暮らしを豊かにしようと尽力するAppleのすばらしい人々に、私はこれ以上ないほどの確信を持っている」と述べ、後任への信頼を示した。

今後、Appleは長期的な視点でメモリー価格の動向と製品戦略を調整していく方針。Cook氏は「次の四半期を90日間の時計として扱うのではなく、より大きな視点で状況を見ている」と語り、短期的な業績変動に左右されない経営姿勢を強調した。新体制下での価格戦略と製品供給の行方は、業界全体の注目を集めている。

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