5年前、私は完全なエビだった。在宅ワークの環境を「ちゃぶ台にノートPC」で済ませていたのだ。当然のごとく腰は悲鳴を上げ、背中は丸まり、肩こりは慢性的なものになっていた。そんな状態から這い上がるために始めた、姿勢改善のガジェットハック。デスクと椅子の導入から、PCスタンド、トラックボールマウス、そしてついには自作の左右分割キーボードにまでたどり着いた5年間の軌跡を、ここに記録する。
エビからの脱却:デスクと椅子が変えた世界
まず手を付けたのは、最低限の環境整備だった。フリーランス時代、高めの身長とローテーブルの組み合わせは最悪だった。腰と背中はエビのように曲がり切り、日に日に強まる腰痛は限界を迎える。そこで導入したのが、普通のデスクと椅子だ。これだけで、エビから人間に近づくことができた。しかし、座高が高いこともあり、今度は常に俯きがちになる。肩と首への負担が新たな悩みとして浮上した。
画面を持ち上げる:MOFTスタンドの衝撃
目線を上げるために次に選んだのが「MOFTのPCスタンド」だった。ノートPCの背面に貼り付けるタイプで、普段はぺったんこだが、立てればしっかりと画面を持ち上げてくれる。これだけで目線はかなり上がり、肩や首への負担が明らかに減った。ただし、キーボードとトラックパッドが画面の真ん前にある構造上、どうしても前屈みになる問題は解決しない。
前屈みからの解放:トラックボールと分離キーボード
次の一手として、トラックボールマウスとキーボードを購入した。これにより、PC操作を手元で行えるようになり、背筋を伸ばしたまま作業できる。姿勢的にリラックスでき、長時間の作業もこなせるようになった。だが、背筋が伸びた分、目線が低くなるという新たな問題が発生する。
目線を水平に:モニター導入の決断
デスクに置いたノートPCでは、どうしても目線が下がる。ならばと導入したのが外部モニターだ。これで画面は完全に目線の高さになり、ついに優雅さすら感じる作業環境が整った。エビから人間への進化が、GIFアニメで見るとなかなかに感慨深い。
肩の解放:自作の左右分割キーボード
ここまでは順調だった。しかし、まだ改善点はあった。キーボードを打つとき、両手を内側に揃える必要があり、両肩が内向きになってしまうのだ。この問題を解決するために存在を知ったのが「左右分割キーボード」だ。文字通りキーボードを左右に分けることで、両手を自然な位置に置いたままタイピングできる。欲しくなった私は、なんと自分で作ることにした。細かいパーツとにらめっこしながら、はんだ付けを繰り返すこと3時間。完成したときの喜びはひとしおだった。肩が広がった感覚は、まさに解放されたようだった。
完成された終着点:Keychron Orca echo
自作に満足していたのも束の間、「そんな苦労をしなくても、左右分割キーボードは手に入る」という情報が飛び込んできた。それが「Keychron Orca echo」だ。しかも、脚がついていて3段階に傾斜を変えられ、より自然な手首の角度に合わせられる。トラックボール、ホイール、上下スクロールパッドも内蔵されており、これ一台で全てが完結する。もはやこれが私の終着点だったのだ。現在、ギズマートでクラウドファンディング中であり、早割で10%オフという。姿勢ハックのその先へ行きたい人にとって、これはチェックすべき一台と言えるだろう。