ゼロ距離カウンターが決定的に心地良い

gamescomでひそかに存在感を放つSword Sage: Awakening。ゼロ距離カウンターの衝撃的な気持ち良さを実機デモで体験。

投稿者 central
Sword Panda開発のSword Sage: Awakeningは截拳を昇華させた避青入紅システムが特徴。
ハイライト
  • 避青入紅システムはガードボタンとスティック操作で発動し、成功すれば大ダメージのカウンターを叩き込む。
  • 失敗時は大ダメージを受け、ガードのみでも武器耐久度が激減するリスクがある。
  • 本作には回避アクションがなく、すべてゼロ距離の駆け引きに集約されている。

gamescomのビジネスブースでひそやかに、しかし確かな存在感を放っていた一作がある。中国四川省のスタジオSword Pandaが開発し、アジアのパブリッシャー4divinityが手がける「Sword Sage: Awakening」だ。まだプロトタイプ段階であり、発売日も未定というステータスながら、実機デモを通じて感じたのは「ゼロ距離カウンター」の衝撃的な気持ち良さだった。

截拳を昇華させた「避青入紅」というシステム

本作の最大の特徴は、攻撃と防御を同時に成立させる截拳の思想を、剣戟アクションに落とし込んだ点にある。具体的には「避青入紅」と呼ばれるシステムだ。操作は単純で、ガードボタンを押しながら相手の攻撃方向にスティックを倒すだけ。だが、この一動作がゲームの基幹を成す。

成功すれば、主人公の陸隠(ルーイン)は残像を残しながら痛烈なカウンターを叩き込み、大ダメージを与える。筆者はこの感覚を、ブルース・リーつながりで「DEAD OR ALIVE」シリーズのジャンリーのホールド技に例えたくなるが、より正確には「SEKIRO」の弾きや「Ghost of Yotei」の受け流しの極意に近い。ゼロ距離で相手の初動を読み切った瞬間のカタルシスは、他の追随を許さない。

失敗の代償とスチームパンクな武器管理

ここで重要なのが、リスクとリターンのバランス設計だ。避青入紅に失敗すれば大ダメージを受ける。そしてガードのみが発動した場合でも、武器の耐久度が激減するというペナルティが待っている。スチームパンク要素はこの武器管理システムに凝縮されており、背中に携えた機械鞘で戦闘中に刃を研ぐ必要が生じる。幸い2本の武器を持ち替え可能だが、両方の耐久度が尽きればジリ貧は必定。攻撃か、避青入紅か、それとも研ぎか。この三択が、格闘ゲームさながらの読み合いを生み出している。

実機デモでは、戦闘エリアが意図的に狭く設定されているのも印象的だった。そもそも本作には回避アクションが存在しない。すべてはゼロ距離の駆け引きに集約される。この潔さこそが、開発陣が目指した截拳の本質なのだろう。

ソウルライクとは一線を画す武侠の新境地

近年、ソウルライクと呼ばれるアクションゲームは数多い。しかし「Sword Sage: Awakening」は、その枠組みに収まらない独自性を持つ。武術をモチーフにした剣戟は世界中にありふれているが、スチームパンクとジークンドーの融合というアプローチは新鮮だ。特に、武器の耐久度管理とカウンター一辺倒のシステムは、プレイヤーに研ぎ澄まされた集中力を要求する。

発売日はいまだ未定だが、この段階でここまで明確なビジョンを示せているタイトルは珍しい。ゼロ距離で敵を迎撃する快楽と、武器の状態を管理する緊張感。二つの軸が交差する瞬間こそが、本作の真骨頂だ。今後の続報を待ちたい。

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