8月12日、ビットコイン(BTC)の価格は1013万円前後で推移しており、イーサリアム(ETH)は約29.9万円、ソラナ(SOL)は約1.21万円で取引されています。世界の暗号資産時価総額は361兆円、ビットコインのドミナンス(市場占有率)は約59.0%に達しています。こうした市場環境の中、ビットコイン推進企業JAN3が発表した2025年版の国別指数「B20」で、英国が世界3位に浮上したことが話題を集めています。
英国、ビットコイン国家指数「B20」で世界3位に
JAN3が公表した国別ビットコイン指数「B20」において、英国はスコア6.44、格付けBBで世界第3位にランクインしました。首位は米国(7.42)、第2位はブータン(6.64)となっています。この指数は、国家のビットコイン保有量、国営マイニングの有無、法制度や税制上の扱い、戦略準備政策、政治指導者の姿勢、経済内での利用可能性などを総合的に評価した複合指標です。
英国の順位を押し上げた最大の要因は、法執行機関が管理する約6万1000BTCの存在です。これは、犯罪捜査などで押収されたビットコインが国家資産として計上されているもので、国家の戦略的準備とみなされたことが評価につながりました。評価対象期間は2025年末までとされており、今後の政策変更によって順位が変動する可能性があります。
B20指数とは?評価基準とその意義
B20指数は、ビットコインの国家戦略的な採用度を測る独自のフレームワークです。単なる保有量のランキングではなく、国家がビットコインをどのように政策に組み込んでいるかを多角的に分析します。具体的には、国家の保有量、国営マイニングの実施状況、法規制および税制の枠組み、戦略準備金としての活用、政治指導者のビットコインに対する姿勢、一般経済での利用可能性の6項目が評価されます。
英国のケースでは、法執行機関による大規模なビットコイン管理が「戦略準備政策」の項目で高く評価されました。一方で、国営マイニングの実施や、経済内での日常的な利用浸透度はまだ発展途上であり、今後の政策次第でさらなるスコア向上が見込めます。
BTC先物利回り、国債利回りを上回る
仮想通貨市場では、もう一つの注目すべきデータが示されています。8月7日時点のCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のビットコイン先物と米国債の利回りを比較したところ、ビットコイン先物のキャリー(現物と先物の価格差から得られる収益率)が米国債利回りを上回っていたことが明らかになりました。
これまで市場では、ビットコイン先物の妙味は国債に劣るという見方が広く共有されていました。しかし、今回の計算結果はその常識を覆すものです。特に、長期にわたるキャリートレードの収益性を再評価する動きが、機関投資家の間で出てくる可能性があります。ただし、リスクの性質が全く異なるため、単純な比較は慎重に行う必要があります。
テザー、金担保のドル発行サービス「Alloy by Tether」を終了
一方、ステーブルコイン発行大手のテザーは、金裏付けのXAUT(テザーゴールド)を担保にドル連動のaUSDTを発行するプラットフォーム「Alloy by Tether」のサービス終了を発表しました。9月17日以降、aUSDTの返済を行っていない利用者は、プラットフォーム経由でXAUTを回収できなくなります。
このサービス終了の背景には、テザーの事業戦略の見直しがあるとみられます。同社は近年、ビットコインへの投資や、教育・エネルギー分野への事業拡大を進めており、金担保型のステーブルコイン発行サービスは、そのポートフォリオの中で優先順位が下がった可能性があります。利用者は、期限までにaUSDTの返済とXAUTの回収手続きを完了することが求められます。
今後の展望:国家戦略と市場の変化
今回の英国のランキング浮上は、ビットコインが単なる投機対象から、国家の資産管理や戦略の一部として認識されつつあることを示しています。また、先物市場の利回り比較が示すように、伝統的な金融商品との比較においても、ビットコインは新たな評価軸を提供し始めています。テザーの事業整理は、ステーブルコイン市場の成熟化と、発行体の戦略的多様化を反映していると見ることができます。暗号資産市場は、規制環境の変化や新たなユースケースの出現により、今後もダイナミックな変動が続くでしょう。