任天堂は現地時間3月27日、『ゼルダの伝説a』シリーズ40周年を記念したニンテンドーダイレクトを配信し、長年待望されてきた『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイク版の発売日を正式に発表した。Nintendo Switch 2向けに完全リメイクされる本作は2025年11月5日に全世界同時発売となる。これに先駆け、10月29日にはシリーズ40周年を記念した特別デザインのNintendo Switch 2本体やProコントローラー、キャリングケースもリリースされる。さらに、ファン垂涎のアイテムとして、リンクがゲーム内で奏でるオカリナを完全再現した実物の楽器も登場する。
『時のオカリナ』リメイク、11月5日発売へ
1998年にNINTENDO64向けに発売された『時のオカリナ』は、3Dアクションアドベンチャーの金字塔として今なお語り継がれる名作だ。今回のリメイク版では、Nintendo Switch 2のグラフィック性能を最大限に活用し、約30年前のオリジナルを現代的に再構築している。グラフィックの全面的な刷新はもちろん、操作性にも大きな改良が加えられた。1998年当時は存在しなかったデュアルアナログスティックによる直感的な操作が可能になり、従来は自動で行われていたエッジでのジャンプも、ボタン操作で任意に行えるようになった。これにより、原作を遊び尽くしたベテランファンも、初めてハイラルを訪れる新規プレイヤーも、より快適なプレイ体験を得られるだろう。
ハミングで魔法の旋律──新たなオカリナ操作
今作で特に注目されるのが、オカリナの演奏方法に関する新機能だ。原作ではボタン操作で特定のメロディを奏でることで、時を操ったり場所を移動したりする仕掛けだったが、リメイク版ではプレイヤーが実際にハミング(口ずさみ)をすることで、その音声を認識し、ゲーム内のオカリナ演奏として反映させることが可能になった。Nintendo Switch 2本体に搭載されたマイクがプレイヤーの鼻歌を解析し、対応する「時の歌」や「嵐の歌」などの旋律を自動で入力する仕組みだ。この機能は、ボタン操作に馴染みのない層への配慮であると同時に、ゲームの没入感を劇的に高める試みと言える。
実物オカリナも発売──アコースティックモデルとHORI製電子モデル
ゲーム内のアイテムに留まらず、任天堂は現実世界で手に取れるオカリナも商品化する。用意されるのは伝統的なアコースティックタイプのオカリナと、HORIが手がける電子的なオカリナの2種類だ。シリーズプロデューサーの青沼英二氏はダイレクト内で実物のオカリナを披露し、その音色を実際に演奏してみせた。価格や具体的な発売日は現時点では未発表だが、2025年後半の発売を予定していると発表されている。友人や家族に「聞かせる」もよし、自ら練習して「時の歌」をマスターするもよし。ファンにとってはまさにコレクターズアイテムとなるだろう。
特別デザインのNintendo Switch 2本体が10月29日に先行発売
リメイク版の発売に先駆け、10月29日には「Nintendo Switch 2: The Legend of Zelda 40th Anniversary Edition」が発売される。本体とドックには『時のオカリナ』をモチーフにした特別なデザインが施され、シリーズファンならずとも欲しくなる仕上がりだ。Proコントローラーとキャリングケースも同日にそれぞれ単体で販売される。さらに、ニューヨークとサンフランシスコのNintendo Storeでは、専用のディスプレイスタンドが付属した限定版のProコントローラーも販売予定となっている。
新要素「Zelda Notes」で初心者も安心
初めて『時のオカリナ』をプレイするユーザー向けに、Nintendo Switchアプリ内で進行状況を確認できる新機能「Zelda Notes」が追加される。プレイヤーの現在地に応じたヒントや、ゲーム内の各種情報を提供するもので、広大なハイラルを迷子になることなく冒険できるようサポートする。原作の謎解きの難易度に不安を感じていた層にとっては、心強い味方になるだろう。
フルボイス化されたカットシーンと、沈黙を貫くリンク
今回のダイレクトでは、コキリの森の導入部分とハイラル城下町の初期エリアのみが公開された。キャラクターは全員がビジュアルアップデートされ、カットシーンには新たにフルボイスが吹き込まれている。ただし、リンクに関しては従来通り、一切の台詞を発しない。主人公の無口なキャラクター性は、リメイク版においても完全に継承される方針だ。
映画『The Legend of Zelda』は2027年4月公開──音楽コンサートやamiiboも
今回のダイレクトでは、ゲーム以外の大型プロジェクトも複数発表された。実写映画『The Legend of Zelda』は2027年4月30日に公開予定であることが正式にアナウンスされた。また、シリーズの楽曲をオーケストラで楽しむ40周年記念コンサートツアーが、2026年1月に日本、2月にアメリカ(シカゴ公演を皮切りに)で開催される。さらに、ヤングリンクとヤングゼルダのamiiboも2026年に発売が予定されている。
価格は70ドルか──Nintendo Storeに一時リスト表示
リメイク版の価格について、任天堂は現時点で正式な発表を行っていない。しかし、ダイレクト終了直後にNintendo Storeの商品ページに物理版が70ドルで一時的にリスト表示され、すぐに削除されるというハプニングがあった。このことから、デジタル版が60ドル、物理版が70ドル程度になる可能性が高いと見られている。今後の任天堂からの正式なアナウンスが待たれる。
40周年を迎えた『ゼルダの伝説』シリーズは、ゲーム、ハードウェア、音楽、映像と、全方位にわたって記念イヤーを盛り上げる施策を打ち出している。中でも『時のオカリナ』リメイクは、その中心的存在として2025年のゲーム業界に大きな衝撃を与えることだろう。過去と現在、そして未来をつなぐこのタイトルが、どのような進化を遂げたのか。11月5日の発売を前に、続報に注目が集まる。