ラスベガス・レイダースは現地9月13日(日本時間14日)にホームで迎えるマイアミ・ドルフィンズとの開幕戦で、ベテランQBカーク・カズンズを先発起用することを発表した。ジョン・スパイテックGMは「新人QBフェルナンド・メンドーサの時代は来る」としながらも、現時点ではカズンズが先発の座にふさわしいと判断した。
カズンズ(38歳)は、新人のメンドーサ、そして第4巡目で2023年に入団したエイダン・オコネル(28歳)との競争を制した。クリント・クビアックHCは「(カズンズは)本当に良いフットボールをプレーしている。3人のQB全員に満足している。特にカークはオフシーズンから非常に良いプレーを見せ、キャンプでも素晴らしく、先発の座を勝ち取った」とコメント。競争がチーム全体のレベル向上につながったと評価した。
カーク・カズンズの現状と実績
カズンズはプレシーズン2試合でパス17回中13回成功(成功率76.5%)、101ヤード、1タッチダウンと安定した成績を残した。一方、水曜日の練習は休養日に充てられ、その間メンドーサがファーストチームのリード練習を行った。クビアックHCは「ライブでのプレーは最高の薬であり、彼にとって非常に有意義だった」と述べている。
カズンズは2024年3月にアトランタ・ファルコンズと4年1億8000万ドル(約270億円)の大型契約を結んだが、同年3月11日にリリースされ、4月にレイダースに加入した。ファルコンズでの2024年シーズンは、18タッチダウンに対し16インターセプトと苦戦。故障から復帰したルーキーのマイケル・ペニックス・ジュニアに先発の座を奪われた。しかし、ペニックスがシーズン終盤に怪我で離脱すると代役として8試合に先発し、1721ヤード、10TD、5INTと巻き返しを見せた。
14年間で174試合に出場したカズンズの通算成績は、パス成功率66.7%、4万4700ヤード、298タッチダウン、131インターセプト。NFL屈指のパサーとしてのキャリアを誇る。
フェルナンド・メンドーサの将来性と現状
2026年NFLドラフト全体1位で指名された史上最高の新人、メンドーサ(22歳)は、前年度のハイズマン賞受賞者。プレシーズンでは45回中25回成功、240ヤード、1TD、2INTとやや粗さを見せたが、スパイテックGMはその素質と日々の努力を高く評価している。
「彼は休みなく努力する男だ。フットボールを愛し、チームメイトを愛し、フィールド上ではエネルギッシュ。自己批判的で自己認識も高く、非常に正確だ。彼の時代は必ず来るが、毎日それを勝ち取らなければならない。我々はその人間性と仕事への姿勢に非常に満足している」とスパイテックGMは語る。現時点ではカズンズが先発の座にあるが、メンドーサの成長と将来性はチームの大きな財産と言える。
エイダン・オコネルの立場と開幕戦への展望
第4巡目で入団したオコネルはこれまで17試合に先発し7勝10敗とまずまずの成績を残しているが、現時点では第3QBとしての位置づけにとどまっている。クビアックHCは「競争がカークをより良くし、エイダンも、フェルナンドもより良くした。それはポジションの本質だ」と三者三様の向上を称賛した。
開幕戦で対戦するドルフィンズはタイリーヒルやジェイレン・ワドルといった強力な攻撃陣を擁する。カズンズの経験と正確なパスが、若いレイダースにとって重要な武器となる。一方、カズンズの疲労管理やメンドーサの成長をどう融合させるかがシーズンを通しての課題だ。
カーク・カズンズの先発起用は、レイダースが今シーズン、勝負に出る決断の表れと言える。38歳のベテランが、ハイズマン賞受賞の天才新人を前にしてもなお、その実力と経験で先発の座を勝ち取った事実は、NFLの厳しい現実と同時に、カズンズのプロとしての矜持を示している。