ニューヨーク=テニスの全米オープンは現地時間日曜日、ニューヨーク・フラッシング・メドウズで男子シングルス4回戦が行われ、前回王者のカルロス・アルカラス(スペイン、23歳)がアメリカのトミー・ポールを6-4、6-3、6-4のストレートで下し、準々決勝進出を決めました。アルカラスはこの勝利でグランドスラムでの連勝を「18」に伸ばし、大会2連覇へ着実に前進しています。
試合後には「今の自分なら優勝できる」と語り、連覇への強い手応えを示しました。約5か月の離脱から復帰した23歳が、メジャーの大舞台で存在感を示しています。
復帰後初のメジャーで準々決勝進出、5か月のブランクを感じさせない戦い
今大会はアルカラスにとって、手首の怪我による約5か月の離脱から復帰後、初めて迎える実戦の場となりました。序盤の会見では「まずは体の状態を確かめたい」と、期待をあえて控えめに語る場面が目立っていました。
「大会の初めは何の期待も持っていなかった。自分の体がどう反応するか、特に手首の状態を確かめるためにここへ来た。何よりも、コートに戻って戦えることを楽しみにしていた」
アルカラスは4回戦を終えた後の記者会見で、そう振り返りました。しかし、その口調にもプレーにも不安の影はありません。ラウンドを重ねるごとに本来のプレーを取り戻し、長期離脱の影響をまったく感じさせません。
「本当にいい4試合を戦えた。今はこの大会で優勝できると感じている。抱いている期待は何も変わらない。コートに立つたびに、それは贈り物であり、楽しむべき瞬間なのだという思いもね」
この日は、地元ファンの声援を背に受けたポールを終始圧倒しました。強烈なストロークと正確なショットメイキングで主導権を渡さず、優勝候補筆頭としての地位を改めて示しています。
ポール戦にまつわる「優勝ジンクス」、3戦3勝はすべてタイトルへの道
アルカラスはグランドスラム通算7勝を誇る実力者です。2022年に19歳でこの大会を制してグランドスラム初優勝を遂げると、2025年にも頂点に立ちました。全米オープンでは6回の出場で5度目の準々決勝進出となり、この舞台との相性の良さは際立っています。
さらに、今回破ったポールとのグランドスラムでの対戦成績は3戦3勝。しかもその3大会——2024年ウィンブルドン、2025年全仏オープン、2026年全豪オープン——すべてで優勝を果たしているのです。
このデータを指摘されると、アルカラスは笑顔でこう切り返しました。
「そういうことを知ると嬉しくなるけれど、何かを意味するわけではない。私はいつも、何にでも『初めて』はあると言ってきた。だからこそ、その『初めて』が起きないようにしたい」
「僕にとって、再び戦い、ここ全米オープンでもう一度準々決勝をプレーできることは、今もなお贈り物だ。楽しんで、ベストを尽くしたい」
アルカラスは全米オープン連覇を達成できるのか
「アルカラスは全米オープン連覇を達成できるのか」——現時点での答えは「可能」です。手首の怪我から復帰したとは思えない安定感で4回戦を突破し、本人も「優勝できると感じている」と明言しています。過去のポール戦3大会すべてで優勝しており、連覇への期待は大きい。
連覇を後押しする要素は、大きく分けて3つあります。1つ目はフィジカルの回復です。約5か月の離脱を経たとはいえ、4試合を戦い抜いても状態の衰えが見られません。2つ目はメンタルの安定です。「コートに立つこと自体が贈り物」と語る余裕が、過度なプレッシャーを寄せつけません。3つ目は勝負強さです。ポール戦のデータに象徴されるように、ビッグマッチを勝ち上がるたびに自信を深める傾向が、過去の優勝時と重なります。
加えて、グランドスラムでの連勝「18」という数字も、今のアルカラスが置かれた状況を如実に表しています。5か月のブランクをはねのけて大舞台で勝ち続ける姿は、連覇への期待をさらに膨らませるものとなっています。
準々決勝からは、相手のレベルもさらに上がります。連覇の偉業へ向け、アルカラスが「楽しむ」という言葉を胸にどんなテニスを見せるのか。勝負のヤマ場は、まさにこれからです。