任天堂は、Nintendo Switch 2専用ソフト『スプラトゥーン レイダース』を2026年7月23日に発売する。パッケージ版は7,480円、ダウンロード版は6,480円だ。本作は、シリーズとしては初となるPvP(対人戦)を一切排したスピンオフタイトル。舞台は「ウズシオ諸島」で、プレイヤーは人気音楽ユニット「すりみ連合」と共に、ダンジョンを探索しながら“オタカラ”を探し出すアクションアドベンチャーゲームとなる。
本稿では、一足早くプレイしたレビューをお届けする。「サーモンラン」の感覚で没頭できるダンジョン攻略、ハクスラ的なアイテム収集の楽しさ、そしてNintendo Switch 2の性能を活かした美しいグラフィックスまで、本作の魅力を詳細に紹介する。
『スプラトゥーン レイダース』とは? サーモンランで培った感覚そのままのダンジョン攻略
本作は、『スプラトゥーン3』のヒーローモードと地続きのストーリーから始まる。義賊として活動する「すりみ連合」のフウカ、ウツホ、マンタローが、オタカラが眠ると噂のウズシオ諸島に降り立ち、プレイヤーは彼らを乗せたヘリのパイロット兼メカニックとして冒険に加わる。シリーズ未経験者にも配慮したストーリー設計となっており、途中ですりみ連合の解説が入るため、本作だけでも十分に楽しめる。
ゲームプレイの根幹は、『スプラトゥーン2』から続く協力モード「サーモンラン」を踏襲している。次々と襲いかかるシャケを倒しながら、ダンジョン内の結晶を発掘したり、隠されたアイテムを探し出す。大量のシャケを撃破した時のイクラのドロップ、思わぬ場所に隠されたオタカラを見つけた時の興奮は、まさにあのサーモンランの快感そのものだ。
ダンジョンは、通常ステージのほか、タイムリミットのある「シャケの巣窟」、プレイヤーの腕前が試される「つまみぐいダンジョン」、強力なボスが待ち受ける「地下遺跡」など、バラエティ豊かに用意されている。
3段階の難易度とオンラインヘルプ。一人でも、みんなでも楽しめる設計
本作の難易度は「トラベラー」「レイダー」「サバイバー」の3段階。敵の強さのみが変化し、獲得報酬は同じだ。設定からいつでも変更可能なため、初心者からシリーズ経験者まで、自分に合った難易度でプレイできる。筆者は標準の「レイダー」でプレイしたが、トライ&エラーを繰り返す適度なスリルが心地よく、長時間没頭できた。
基本はソロプレイだが、オンラインヘルプ機能も搭載。行き詰まった時はマップからヘルプを要請すると、世界中の誰かが最大3人で助けに入る。ただし、一度クリアすると一定時間は再要請できない仕様だ。逆に、腕に自信があるプレイヤーは、他プレイヤーのヘルプに応じて「ヘルプボーナス」を得ることもできる。フレンドや同じ「あいことば」を知る人同士なら、最大4人のグループでいつでも挑戦可能だ。
ダンジョンで武器を掘り出せ! ハクスラ×カスタマイズの中毒性
本作最大の特徴は、武器や装備をダンジョン内で入手するハクスラ(ハック&スラッシュ)要素の導入だ。ショップは存在せず、シャケを倒したり木箱を破壊することで、ランダムにブキがドロップする。登場するブキ種は『スプラトゥーン3』の全11種。シューターやローラー、チャージャー、ブラスターはもちろん、マニューバーやストリンガーといったおなじみの武器が全て揃う。
レア度の高いブキには「ブキパワー」が付与されており、インク消費軽減や移動速度上昇といった強力な効果を持つ。ドロップ、レア度、ブキパワーは全てランダムのため、理想の一振りを求めてダンジョンを周回する楽しみが生まれる。
そして新要素となる「ガジェット」は、強化版サブウェポンとも言うべき装備だ。ブキにサブウェポンが固定されていない代わりに、別枠でガジェットを装備する。「スピードタンク」「パワータンク」「テクニカルタンク」の3系統に分かれ、それぞれ特色のある装備が用意されている。ガジェットの開発にはダンジョンで集めた素材が必要だが、ゲームを進めると複数装備が可能になる。
ダンジョンを攻略→ブキを入手→ガジェットを開発→より強い敵が待つダンジョンへ挑戦。この一連のサイクルが巧みに設計されており、時間を忘れて没頭してしまう。プレイヤーレベルや特定のダンジョンクリアで獲得できる「スキルポイント」を使えば、体力や攻撃力、ガジェットの性能などを強化でき、自分流のビルドを追求できる。
Nintendo Switch 2で進化したグラフィックス。インクの質感が段違い
本作はシリーズ初のNintendo Switch 2専用タイトル。ハードウェアの性能を存分に活かし、インクの質感やステージのディテールが大幅に向上している。遠くの岩の凹凸や草花の一本一本まで描写され、インク越しに地面の草が見える表現もリアルだ。解像度やフレームレートの詳細は未発表だが、これまでで最も美しく、快適なスプラ体験であることは間違いない。
すりみ連合の「奥義」と豊富なカスタマイズ要素
プレイヤー能力を底上げする「秘宝パワー」、そしてすりみ連合のメンバーが放つ必殺技「奥義」も見逃せない。フウカの「先生ストライク」は巨大なサメに乗って一直線に突進、ウツホの「村雨ウツボ」は広範囲を攻撃、マンタローの「マンタ輪舞」は無敵状態で攻撃できる。いずれも派手で爽快感抜群だ。
筆者は「シューター」と「テクニカルタンク」の組み合わせでプレイしたが、ブキとガジェット、スキルポイントの組み合わせは自由度が極めて高い。これまでのスプラの戦い方を活かすもよし、全く新しいスタイルに挑戦するもよし。自分だけの戦術を見つける楽しさが、本作の核心にある。
スプラの新しい形。ナワバリは3、ダンジョンはレイダースで遊び分けよう
『スプラトゥーン レイダース』は、インクを塗って敵を倒すという基本は共通しながらも、自分流の戦い方を追求し、ダンジョンを攻略する全く新しい形のスプラトゥーンだ。スピンオフとして独立した設計のため、じっくりとオタカラ・ハントを楽しみたい時は本作を、熱いナワバリバトルを求めるなら『スプラトゥーン3』と、使い分けるのが賢い。
この夏、Nintendo Switch 2でしか味わえない、奥深いダンジョン攻略と爽快なアクションを、ぜひ体感してほしい。