Windows 11のマウス設定リセット不具合、9月更新で解消

マイクロソフトが2026年9月の累積更新プログラムで、非英語環境のマウス設定リセット問題を修正しました。

投稿者 central
ハイライト
  • KB5120998のプレビュー更新で、非英語版Windowsのマウス設定が初期化される問題が発生しました。
  • 原因は特定ロケールでの設定読み込みエラーで、手動復元も不可能な深刻なバグでした。
  • 最新の累積更新プログラムKB5124008を適用すれば、問題は完全に解消されます。

マイクロソフトは、2026年8月にリリースしたプレビュー更新プログラム「KB5120998」において、一部のWindows 11環境でマウス設定が初期化される不具合が発生していた問題について、同年9月の累積更新プログラム「KB5124008」にて修正を完了したことを明らかにしました。本不具合は、特に英語以外の言語環境で発生し、ユーザーがカスタマイズしたマウスポインターの設定やアニメーションが強制的に標準設定へとリセットされるというものでした。

KB5120998が引き起こしたマウス設定リセット問題の経緯

問題の発端は、2026年8月27日に公開されたオプションのプレビュー更新プログラム「KB5120998」でした。この更新プログラムは、Windows 11バージョン24H2および25H2を対象に、スタートメニュー、タスクバー、Windowsサーチなどの機能改善を含むものでしたが、インストール後に特定の条件下でマウス設定がリセットされる現象が確認されました。

問題を报告したユーザーによると、マウスカーソルの個人設定が自動的に変更またはリセットされ、KB5120998をアンインストールしても設定を復元できない深刻な症状が報告されていました。マイクロソフトは同年8月29日、この問題を公式に認め、その原因を非英語版Windowsの「コードコンポーネント」にあると説明しました。

技術的な原因:非英語環境固有の設定読み込みエラー

マイクロソフトの詳細な分析によれば、この問題は「マウスプロパティ」オプションで選択されるカーソルやカーソルアニメーションの設定が、特定のロケール環境で正しく読み込まれないことに起因していました。「影響を受けるロケールでは、これらの設定の読み込みに失敗し、代わりにデフォルト設定が使用される。手動で設定値を復元しようとしても、値に関係なく設定を読み込めないため成功しない」と同社は説明しています。

つまり、KB5120998に含まれるコードの変更が、英語版以外のWindowsの設定読み込み機構に悪影響を及ぼし、マウスのカスタマイズ情報を取得できなくなるという構造的なバグだったと言えます。この説明は、ユーザーがアンインストール後も問題を解決できなかった理由を明確にしています。更新プログラムのアンインストールでは、すでに変更されたシステムコンポーネントの状態までは完全に回復しなかった可能性が高いと推定されます。

修正版「KB5124008」のリリースと推奨される対応

マイクロソフトは2026年9月8日、累積更新プログラム「KB5124008」をリリースし、このマウス設定リセット問題を正式に修正しました。同社は「この問題は2026年9月8日以降にリリースされたWindows更新プログラム(KB5124008)によって解決されました。重要な改善と問題解決が含まれているため、デバイスに最新のセキュリティ更新プログラムをインストールすることを推奨します」と述べ、ユーザーに速やかなアップデートを促しています。

KB5120998はオプションのプレビュー更新プログラムであり、ユーザーが明示的に「ダウンロードしてインストール」をクリックしない限り適用されない点は、被害を限定した要因と言えます。ただし「最新の更新プログラムを入手する(最新の更新プログラムが利用可能になったらすぐに入手する)」オプションを有効にしているユーザーは、自動的にインストールされる可能性があったことから、注意が必要でした。

本件は、オプションのプレビュー更新プログラムであってもシステム設定に影響を及ぼし得ることを改めて示す事例です。重要な設定変更を行う前には、システムの復元ポイントを作成するなど、事前のバックアップが有効な対策となります。

マウス関連トラブルの連続:マイクロソフトの対応と課題

今回の問題に限らず、マイクロソフトは近年、Windowsマシン上のマウス関連問題への対応に追われています。2026年10月には、USBマウスとキーボードがWindows回復環境(WinRE)で使用できなくなる既知の問題に対し、緊急更新プログラムをリリースしました。また最近では、クラシックバージョンのOutlookでマウスポインターがインターフェース上を移動すると消失するというバグについても調査を進めています。

さらに、同日KB5120998によってデスクトップのカスタム設定が初期化される問題も修正されたことを発表しており、同プレビュー更新プログラムが複数の領域にわたって深刻な影響を及ぼしていたことが明らかになっています。

これらの事例は、更新プログラムの品質保証プロセス、特に多様な言語環境とユーザー設定の組み合わせに対するテストの重要性を浮き彫りにしています。世界中で利用されるOSであるがゆえに、英語圏以外のユーザー環境まで含めた包括的な検証は、今後も継続的な課題であり続けるでしょう。

ユーザーとして取るべき具体的な行動

現在、本件の影響を受けているユーザーは、Windows Updateから最新の累積更新プログラム「KB5124008」を適用することを第一に行うべきです。これにより、マウス設定のリセット問題は解消されます。また、万が一設定が戻らない場合は、Windowsの「設定」→「デバイス」→「マウス」から手動で再設定を行うか、以前にエクスポートした設定があればそれをインポートすることで対応が可能です。

システム管理者や企業のIT部門においては、更新プログラムの展開管理を徹底し、特にプレビュー更新プログラムの適用範囲を限定することで、組織全体でのトラブルリスクを軽減できるでしょう。今回の事例は、重要な更新プログラムの適用前に小規模なテスト環境で検証するという基本的なプラクティスの重要性を再確認させるものとなりました。

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