フリーダム・ブローカー、好決算でスノーフレーク目標株価を引き上げ

フリーダム・ブローカーがスノーフレークの好決算を受け、目標株価を引き上げ。AI需要拡大が成長を支える。

投稿者 central
スノーフレークの第1四半期決算は売上高が予想を上回り、RPOも大幅に成長。
ハイライト
  • スノーフレークの第1四半期決算は売上高と製品収入が市場コンセンサスを上回った。
  • AI機能の活用拡大がプラットフォーム利用の拡大につながっている。
  • フリーダム・ブローカーは中長期的な成長シナリオへの信頼感から目標株価を引き上げた。

フリーダム・ブローカー(Freedom Broker)は、米データクラウド大手スノーフレーク(Snowflakea)の直近四半期決算が市場予想を上回る内容となったことを受け、同社株の目標株価を引き上げました。生成AI(人工知能)の普及に伴うデータ基盤への需要拡大が、今後の成長を支えるとの判断が背景にあるとみられます。

市場予想を上回る好決算、評価された3つのポイント

スノーフレークが発表した第1四半期決算は、売上高と製品収入のいずれも市場コンセンサスを上回る水準となりました。中でも、顧客企業が将来支払うことが確定している契約額を示す残存履行義務(RPO)が大きく伸びた点が注目されます。将来の収益の可視性を示すこの指標は、投資家の信頼感を強める材料となりました。

加えて、企業によるAI機能の活用拡大も業績を押し上げています。スノーフレークはデータ基盤にAI・機械学習機能を統合しており、自社データを活用した生成AIアプリケーションを構築する企業の増加が、プラットフォーム利用の拡大につながっているとみられます。

大口顧客数や純収益維持率(ネット・リテンション・レート)といった主要指標にも改善がみられ、経営陣が示す通期見通しも堅調です。

フリーダム・ブローカーはなぜ目標株価を引き上げたのか

フリーダム・ブローカーは、中央アジアや欧米を中心に証券・金融サービスを展開するフリーダム・ホールディング・コープ(Freedom Holding Corp.)グループの中核となる証券会社です。リサーチ部門では、米国ハイテク株を中心とした調査・分析を提供しています。

今回の目標株価引き上げは、好決算に加えて、中長期的な成長シナリオへの信頼感を反映したものと考えられます。同社のリサーチ部門は、AI関連需要の拡大がスノーフレークのプラットフォーム利用を増加させ、今後数年にわたって高い成長率を支えるとみています。この動きを受けて、他の証券会社による目標株価の見直しが続く可能性もあります。

スノーフレークとは?データクラウドという事業領域

スノーフレーク(Snowflake)は、データをクラウド上で統合・分析できるデータクラウド基盤を提供する米国企業です。2020年9月にニューヨーク証券取引所へ上場し、データウェアハウス分野で世界有数のシェアを誇ります。

同社の強みは、クラウドネイティブな設計にあります。AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudなどの主要クラウド上で利用できるため、企業は部門ごとに散在するデータを一元的に管理し、分析やAI開発に活用できます。

さらに「AIデータクラウド」戦略を掲げてからは、大規模言語モデル(LLM)を活用したデータ分析機能や、自然言語でデータを操作できる機能を相次いで投入しています。専門人材が不足する企業でもデータ活用のハードルを下げられる点が、幅広い顧客獲得につながっています。

競争激化の中での勝ち筋:Databricksとの比較で見える独自性

データ基盤市場では、Databricksや各クラウドベンダーが提供する分析サービスとの競争が激化しています。特に、機械学習や生成AI開発に強みを持つDatabricksは、AI活用を重視する企業から強い支持を集めており、データ業界の最大の関心事となっています。

両社の違いは、データ管理の設計思想にあります。スノーフレークが構造化データを中心とした高速な分析を得意とする一方、Databricksは非構造化データを含む多様なデータを扱う「データレイクハウス」と呼ばれる方式を採用し、AIモデルの開発・運用との親和性が高いとされています。ただし、スノーフレークも近年はAI機能の拡充に注力しており、両社の機能差は急速に縮まっています。

加えて、スノーフレークは、異なるクラウド間でのデータ共有や、企業間の安全なデータ連携を実現する「データクリーンルーム」機能などで独自の地位を築いています。広告業界や金融業界を中心に導入が進んでおり、競争環境が厳しさを増す中でも、既存顧客の利用拡大を示す指標は高い水準を維持しています。

成長は続くのか?今後の注目点と日本市場への波及

今後の焦点は、AI関連の需要をどれだけ持続的な収益に転換できるかにあります。経営陣は、生成AIの活用が新規顧客の獲得と既存顧客の利用拡大の両方に寄与していると説明しており、AI関連の大型案件も増加傾向にあるとされています。

日本市場にとっても、スノーフレークの動向は無視できません。国内企業の間でもデータ基盤の刷新やAI活用の本格化が進んでおり、同社の成長が続くかどうかは、日本におけるクラウドデータサービス市場の拡大と密接に関連しています。

もっとも、株価は既に業績改善をある程度織り込んでいる可能性があり、短期的な値動きには注意が必要です。中長期的には、データ活用の需要拡大という構造的なトレンドが同社の成長を支え続けると期待されます。フリーダム・ブローカーによる目標株価の引き上げは、そうしたトレンドを先取りした判断として、市場関係者の注目を集めています。

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